2022 Fiscal Year Annual Research Report
包括的組織グライコームによる糖鎖分子ネットワークの構築と老化の客観的評価
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22H03502
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古川 潤一 名古屋大学, 糖鎖生命コア研究所, 特任教授 (30374193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬谷 博 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (20321870)
三浦 信明 新潟大学, 医歯学系, 特任准教授 (80372267)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | グライコミクス / 老化 / 糖鎖 / 糖鎖ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまでに特定のグライコームだけではなく、N結合型糖鎖、O結合型糖鎖、スフィンゴ糖脂質糖鎖、グリコサミノグリカン、及び遊離オリゴ糖など様々な複合糖質のサブグライコームを解析する技術(総合グライコミクス)の開発によって、細胞や血清の包括的なグライコーム情報を利用した網羅的なバイオマーカー等の探索を行なってきた。 本申請では申請者が開発してきた独自技術を基盤とした組織や体液の包括的なグライコーム(全糖鎖)解析法のさらなる確立を目的として、研究基盤を整備し老化モデルマウスの様々な組織のサブグライコーム解析を実施し、糖鎖ネットワークを構築することで老化モデルマウスの糖鎖変化における客観的な評価を行うことである。 本年度はサブグライコームの一つであるO結合型糖鎖のシアル酸結合様式を識別する糖鎖解析技術を開発した。これによりこれまでに困難であったO型糖鎖の糖鎖異性体の識別が可能になり、本手法により老化モデルマウスの血清中のO型糖鎖の解析を実施した。グリコサミノグリカン二糖解析においては、これまでZIC-HILICカラムによる17種類のGAGの一斉分析を行なってきたが、溶出時間の再現性が低いことなど課題が残されていた。本年度はアダマンチル基を有する逆相カラムを用いることで、分離溶出時間が短く再現性が高いHPLC解析法を構築できた。さらにこれまでに開発を進めてきた糖鎖解析ツール(TAG)を改良した。また、老化モデルマウスの様々な組織におけるN結合型糖鎖の解析を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者が開発してきたSALSA法を改良し、これまでに困難であったO型糖鎖のシアル酸結合様式識別法やアダマンチル基を有するカラムを用いたHPLCによるグリコサミノグリカンの分離法の開発、老化マウスの様々な組織のN結合型糖鎖の解析や糖鎖解析ツールの改良など研究は順調に進行している。今後継続して、老化マウスの様々な組織のサブグライコーム解析を実施し、糖鎖ネットワークを構築していく。
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Strategy for Future Research Activity |
老化マウスの様々な組織について、O結合型糖鎖、スフィンゴ糖脂質糖鎖、グリコサミノグリカンなど他のクラスのサブグライコームの解析を引き続き実施していく。またN結合型糖鎖を対象とした糖鎖解析ツールを他のサブグライコームに拡張するとともに、生合成マップを構築する。さらに遺伝子情報などと統合した糖鎖ネットワークを構築を検討していく。最終的には糖鎖による老化の客観的評価を行なっていくことを計画している。
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Research Products
(10 results)