2022 Fiscal Year Annual Research Report
生体内栄養環境によるベージュ幹細胞の調節機構の解明
Project/Area Number |
22H03509
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小栗 靖生 京都大学, 農学研究科, 助教 (60913308)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ベージュ脂肪細胞 / 栄養 / 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベージュ脂肪細胞は、誘導型の熱産生脂肪細胞であり、エネルギー消費量の増大に寄与する。従って、ベージュ脂肪細胞を増やし、活性化させることは、脂肪組織ならびに全身の代謝改善に繋がると示唆される。ベージュ脂肪細胞は寒冷刺激をはじめとする様々な外部刺激により活性化することが明らかとなっているが、ベージュ脂肪細胞の前駆細胞における制御機構は十分に理解されていない。 本研究では、ベージュ脂肪前駆細胞の増殖能を調節する栄養因子を明らかにすることで、ベージュ脂肪細胞の新規調節メカニズムを明らかにすることを目的とする。これにより、肥満や糖尿病をはじめとする生活習慣病の予防・改善に寄与する新たな栄養学的介入法の開発の端緒とする。長期的な生活習慣病の予防・改善には、エネルギー摂取量の抑制と併せてエネルギー消費量を亢進させるようなアプローチが必要である。従って、ベージュ脂肪細胞を増やす栄養因子の探索は、長期的に持続可能な食事・栄養療法の開発に繋がることが期待される。 本年度は、ベージュ脂肪前駆細胞の増殖能を評価する実験系を確立した。そのために、マウスの白色脂肪組織より、コラゲナーゼ法を用いて脂肪前駆細胞を含む間質細胞群を単離した。その後、磁気細胞分離器とfluorescence-activated cell sortingを用いることで、ベージュ脂肪前駆細胞を単離し、同細胞の増殖能を評価した。マウス個体では、ベージュ脂肪前駆細胞の中で、細胞増殖マーカーであるKi67を発現する細胞を解析することで、ベージュ脂肪前駆細胞の増殖能を評価した。本実験系を用いることで、ベージュ脂肪前駆細胞の増殖能を制御する調節因子の探索に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ベージュ脂肪前駆細胞の増殖に関わる候補物質を同定した。
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Strategy for Future Research Activity |
ベージュ脂肪前駆細胞の増殖に関わる調節因子を同定し、制御メカニズムを明らかにする。
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[Journal Article] Lipolysis-derived linoleic acid drives beige fat progenitor cell proliferation2022
Author(s)
Ichitaro Abe, Yasuo Oguri, Anthony R P Verkerke, Lauar B Monteiro, Carly M Knuth, Christopher Auger, Yunping Qiu, Gregory P Westcott, Saverio Cinti, Kosaku Shinoda, Marc G Jeschke, Shingo Kajimura
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Journal Title
Dev Cell
Volume: 57
Pages: 2623-2637
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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