2022 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部Prdm13シグナル系による健康寿命調節機構の解明
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22H03548
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
佐藤 亜希子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 ジェロサイエンス研究センター, 副部長 (80800979)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 視床下部 / 脳ー末梢連関 / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的の一つは、背内側部Prdm13シグナル系が末梢臓器にどのように作用して健康寿命に影響を及ぼすのか解明することである。初年度は、計画通り、背内側部Prdm13ノックアウトマウスを用いた栄養学的な介入試験を行い、生理機能解析を行った。高脂肪食下で飼育したマウスでは様々な代謝能の異常が認められた。また末梢臓器の網羅的遺伝子プロファイリングの結果からも同様の結果が得られた。一方、背内側部Prdm13ノックアウトマウスにおいては特徴的な生理機能変化が認められた。これらの結果から、背内側部Prdm13シグナルを欠損したマウスでは高脂肪食下で代謝能などの機能変化が起こることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年目は、1)加齢に伴う背内側部Prdm13陽性ニューロンの機能変化を明らかにするために、構成ドメインの機能変化について検証する、2)慢性的に背内側部特異的にPrdm13を欠損させたマウスの体重が増加するメカニズムを解明するため、高脂肪食負荷による視床下部から末梢臓器までのシグナル経路とその変化を検討する、が研究計画であった。1)についてはPrdm13の構成ドメインの機能解析が進み、結果を得つつある、2)については、背内側部特異的にPrdm13を欠損させたマウスを2ヶ月間高脂肪食下で飼育し、機能解析を行った。標的となる末梢臓器については網羅的遺伝子解析を完了させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2ヶ月間高脂肪食下で飼育し、機能解析を行った背内側部特異的にPrdm13を欠損させたマウスについて、機能解析や血清の生化学的パラメータの計測を追加で行う。また、初年度に行わなかった他臓器について、RNA-sequencingを行う。
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