2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development on high-precision pedestrian positioning using phase information of V2X signals
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22H03576
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
湯 素華 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (80395053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 信明 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80343169)
菊池 典恭 神奈川工科大学, 創造工学部, 教授 (20500250)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 歩行者測位 / 電波到達位相差 / PDOA / OFDM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、V2X(Vehicle-to-everything)無線通信で定期的に情報を交換する、路側機・自動運転車両をアンカーとし、電波減衰特性の代わりに、位相が距離により変化する特性を利用して、V2X信号の位相から歩行者と路側機・車両との距離・角度、及び、歩行者の位置の高精度計測を図る。 初年度は、周波数を切り替えながら位相を計測する代わりに、V2X信号のOFDM特徴を利用して、各サブキャリの位相を一斉に計測する手法を検討した。歩行者からの電波に対して、複数のアンカーが同時にサンプリングすることが必要であるが、一部のアンカーでは、ISI(Inter-Symbol Interference)が発生しうる。各アンカーがそれぞれのタイミングでサンプルを取り、サンプリング時刻差によって位相を補正して、この問題を解消した。 位相は距離の増加に応じて線形的に変化するが、2πに達したら、0に戻るため、2π周期の曖昧さという問題が発生する。二つの周波数を用いてこの問題を解消できる。OFDM信号には、周波数がたくさんあり、間隔が同じ周波数ペアの2π周期の曖昧さが同じなので、それを一つのグループにして、位相差の平均値を算出してから距離を求める手法を検討した。3D地図とレイトレーシングを用いて、シミュレーション評価を行った。距離が増えた場合、受信信号強度から推測した距離誤差の増加と比べて、位相差から推測した距離差の誤差はほぼ一定であることを観測した。また、マルチパスの多い環境で、電波到達時間差TDoAよりも、高い測距性能を実現できることを確認した。テストベッドについても検討したが、実験装置の納品が遅れたため、実装・評価は来年度に回した。 他には、位相から電波到来角度の計測手法、機械学習を用いた距離推定手法と環境変化に応じた機械学習モデルの更新についても検討・評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
電子部品の不足で、実験装置の納品が遅れていたため
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Strategy for Future Research Activity |
電波到着位相差から距離差を推定する手法を継続に改良し、シミュレーションを用いて評価しながら、実験装置が納品されたら、早急にテストベッドを作ってマルチパスの多い屋内環境で実験を行う。 また、位相から電波到来角度の計測手法、機械学習を用いた距離推定手法、GPS測位との融合についても、継続に検討・評価する。
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Research Products
(10 results)