2022 Fiscal Year Annual Research Report
公開鍵暗号の識別不可能性に対する総合的評価技術の開発
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22H03590
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
四方 順司 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (30345483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 貢 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50377016)
有村 光晴 湘南工科大学, 工学部, 講師 (80313427)
白川 真一 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 准教授 (90633272)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 公開鍵暗号 / 安全性評価 / 識別不可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
公開鍵暗号の安全性強度及び必要な鍵サイズを評価する際、従来のようにメジャーな計算問題への帰着及びその困難性を評価する手法だけに依るのではなく、多角的視点から、暗号技術の基盤となる判定問題の困難性を直接的かつ総合的に評価するシステムを研究開発することが本研究の目的である。また、評価システム開発にあたっては、数理構造及び帰着計算量による評価技術の深化、情報理論及び統計的手法による評価技術の深化、人工知能(機械学習)による評価技術の開拓、これら各専門領域から多角的にアプローチする研究を進め、その後、得られた解析結果の関連性と差異について学術的立場及び実証的立場から解析し、それら評価手法の背景にある仕組みを融合させることで、分野横断的技術として総合的評価システムを完成させる。 令和4年度の研究成果として、数理構造及び帰着計算量による研究アプローチの観点からは、緊密な帰着性をもつ暗号技術(匿名放送型認証、IDベース暗号等)を提案しながら、その背景にある数理構造や帰着法についても深く解析した。また、計算量的安全性あるいは情報理論的安全性の違いによる帰着効率に注意しながら、新たな暗号やプロトコルを研究開発した。また、情報理論及び統計的手法による研究アプローチの観点からは、LZ78符号及びその周辺技術に対するデータ圧縮性に関する解析を行った。人工知能(機械学習)による研究アプローチの観点からは、ニューラルアーキテクチャサーチ(NAS)における従来方法を発展させ、少ない計算量で探索可能とする手法を提案した。以上より、令和4年度は上記3種類の研究アプローチから基礎的な検討を実施し、それぞれの観点から興味深い知見が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度の研究成果として、数理構造及び帰着計算量による研究アプローチ、情報理論及び統計的手法による研究アプローチ、人工知能(機械学習)による研究アプローチから基礎的な検討を実施し、それぞれの観点から興味深い知見が得られた。これら成果から上記のように判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通り、数理構造及び帰着計算量による研究アプローチ、情報理論及び統計的手法による研究アプローチ、人工知能(機械学習)による研究アプローチから研究を進め、これら多角的アプローチから得られた解析結果の関連性と差異について学術的立場及び実証的立場から解析する。そのため、研究代表者及び研究分担者の間で綿密に議論する体制を強化し、最終的に本研究課題を解決できるよう努力する。
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