2023 Fiscal Year Annual Research Report
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22H03642
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 育郎 東京工業大学, 情報理工学院, 特任准教授 (90895525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 浩一 東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (10343097)
井上 中順 東京工業大学, 情報理工学院, 准教授 (10733397)
川上 玲 東京工業大学, 工学院, 准教授 (90591305)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
シナプティック記憶テーマについて,従来法の課題を解決できる理論的枠組みを構築した.巡回型のモダンホップフィールドネットワークは,入力クエリに対し,モデルの内部に持つ記憶データの関連付けが行えるが,クエリが分布外データに相当するときに誤った関連付けを行ってしまう.この課題に対し,我々は分布の内外判定機能を持たせることによって原理的に課題を解決できる方法を定式化した.現在論文を執筆中である. 人物行動の生成的予測テーマについて,異なる人体モデルに基づくデータを統括的に学習に用いることのできるアルゴリズムを開発し,国際会議ECCVに論文を投稿した(査読中).この手法により,人体モデルの定義が異なるデータセットを学習でき,より自然な行動生成が行えることを確認した. 視点変化の下での三次元理解テーマについて,生成器と回帰器の協調的推論という新規な提案を行い,回帰器のみを用いる従来法に対する性能改善効果を確認した.国際会議ICIPに論文を投稿した(査読中).機能分化されたモデル群(異なる目的関数によって最適化された複数のネットワーク)が協調的に働くことで下流タスクの性能が改善できることを示すことが出来た. 時系列整合判定テーマについて,既存の自動運転用の認識器の特徴に整合を壊す成分が含まれる課題を確認した. 目標値伝播法テーマについては,従来法の性能改善として,順・逆ネットワークのヤコビアンの整合性を取る方法を提案した(Y. Baoら,AAAI 2024).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シナプティック記憶テーマについては,計画通りに理論構築が完了したことから,概ね順調に進展している. 人物行動の生成的予測テーマについては,マルチデータセット学習を可能にする画期的な方法を開発し,論文投稿を完了できたため,目標以上の成果を達成出来た. 視点変化の下での三次元理解テーマについては,機能分化された深層モデルの有効性を確認でき,計画通りの成果を得た. 時系列整合判定テーマについては,従来の課題抽出を完了し,次年度の方針が固まったことから,計画通りである. 目標値伝播法テーマについては,2本目の論文採録を達成し,目標以上の成果を達成できた.
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Strategy for Future Research Activity |
主たるテーマであるシナプティック記憶テーマについて,重点的に議論し,手法開発を行う.手法の実用化のためにはモデルの計算量削減が必要であり,記憶データの保持の仕方について研究する. 時系列整合判定テーマについては,昨今注目を集める,自動運転用の鳥観図表現の時系列整合を高めるための手法を開発する.これまでの検討により,従来的なモデルが出力する表現には,整合性を損なう成分が含まれることを確認している.この成分を抑制する正則化方法を検討する.
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