2022 Fiscal Year Annual Research Report
中東における社会運動の実証研究:定性的・定量的研究の新たな有機的統合を通して
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22H03826
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱中 新吾 龍谷大学, 法学部, 教授 (40344783)
今井 宏平 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (70727130)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 社会運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域研究の手法とサーベイ実験(世論調査)によって、一般の人々がなぜ、いかなる条件で抗議行動などの社会運動に参加することを選択するのかという問題を明らかにする。まず、イラク(山尾)、イスラエル(浜中)、トルコ(今井)における抗議行動などの社会運動を質的に分析し、イベントデータを中心に発生・拡大の要因や運動そのものの変容過程を詳細に記述する。 次に、2023年度に実施予定のサーベイ実験の準備を行った。サーベイ実験では、コンジョイント実験やフレーミング実験、リスト実験などの手法を用いて、社会運動への参加条件や共感の度合いなどを浮き彫りにする予定だが、こうした手法を、浜中を中心にメンバー全員で共有し、共通理解を構築した。 さらに、計量テキスト分析については、抗議行動などの社会運動に参加している青年層の言説を浮き彫りにするために、彼らが主として活用しているTwitterなどの地理データ付きのSNSデータを収集し、統計ソフトウェアRに読み込んで時系列に並べたコーパスを構築した。 空間・地理データ分析については、各国政府が抗議行動などの社会運動をどのように管理し、その拡大をいかにして阻止しようとしているのかを解明するために、AriGiSを用いた分析の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症後の混乱と治安悪化のため、対面でのサーベイ実験のプレテスト実施を2023年に見送ったが、その準備等については、予定通り進捗をみせいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、地域研究の手法とサーベイ実験(世論調査)によって、一般の人々がなぜ、いかなる条件で抗議行動などの社会運動に参加することを選択するのかという問題を明らかにする。2023年度は、まず、昨年度までに地域研究の手法で整理した、イラク(山尾)、イスラエル(浜中)、トルコ(今井)における抗議行動などの社会運動の質的な分析を比較するところから研究を開始する。 そのうえで、特に、記述したイベントデータを中心に発生・拡大の要因や運動そのものの変容過程を詳細に比較検討する。 次に、同じく進めてきたサーベイ実験を、今年度はイラクで実施した。サーベイ実験では、フレーミング実験やリスト実験などの手法を用いて、社会運動への参加条件や共感の度合いなどを浮き彫りにすることを試みる。 さらに、計量テキスト分析の手法を用いて、イラクの事例を分析し、新聞とTwitterの社会運動と都の弾圧者に対する評価とその変化を解析し、上記のイベント データを目的変数として、新聞とSNS上のトーンの差異が、社会運動の発生に与える影響を分析した。その成果は論文としてまとめ、学会報告を行う。
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