2022 Fiscal Year Annual Research Report
Modelling and methodology of microscopic views for grasping the actual situation on tourism
Project/Area Number |
22H03856
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
相原 健郎 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (90300706)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 流動把握 / プローブ / トラジェクトリ / IoT / クラウドセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、従来のマクロな指標に基づく流動把握とは異なる動体個々の動きのデータの収集と解析に基づく「ミクロ流動把握」を提案し、そのモデルと方法論を解明する。個体の活動のセンシング技術、ミクロデータからのマクロ把握のモデル化と理論的体系、客観的分析のためのツールの開発、を行う。 位置情報以外の、利用者の能動的な操作(テキストの入力等)に依存しないデータ獲得について検討を行い、ツールへの利用導線等を見直すとともに、仕様の作成およびシステムのプロトタイピングに着手した。 定点カメラによるデータ収集では、既に協力していただいている山形・米沢の実験フィールドを活用し、道の駅2カ所計4台のカメラによるデータ収集を長期にわたって実施した。安定的に実験が行える環境の整備のため、システムの実装を行った。特に厳しい寒さに見舞われる当地において、カメラおよび処理用PCの動作について確認を行った。さらに、福島市内の道の駅にも1カ所2台のカメラの設置のための調整を行い、現地事業者の協力を得て実施した。 一方で、視覚的特徴を加味した車両識別子の特徴ベクトル化のモデルについては、車両番号文字列、地域および車両クラスの文字列、乗用車/レンタカー種別、車体色、車両タイプ(例: 乗用車、トラック、など)をそれぞれ変数としたハッシュ値によるを方法を採用した。これは、地域や車両クラス、レンタカーの判別、などと、個体を識別する車両特徴量をそれぞれ保存することで、下流側の解析で有用な属性を保持することを可能とするためである。 2) の理論的体系の解明に向けては、人や自動車などの「粒子」の特性等を踏まえたモデル化の検討を進めた。実験で得られるデータを用いた妥当性の評価に着手した。 さらに、行動主体となる旅行者の認知の解明に向けて、手荷物や環境からの外部刺激に対する意識等の調査を行い、成果の一部を国際会議に投稿し、採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は、計画していた以下のことを実施した。 これまでの研究活動で構築されてきたシステムのレビューを改めて行い、課題や可能性等について整理した。特に、位置情報以外の、利用者の能動的な操作(テキストの入力等)に依存しないデータ獲得について検討を行い、ツールへの利用導線等を見直すとともに、仕様の作成およびシステムのプロトタイピングに着手した。 定点カメラによるデータ収集では、既に協力していただいている山形・米沢の実験フィールドを活用し、安定的に実験が行える環境を整備し、さらに、福島市にも設置を行うなど、当初計画以上の展開を実現した。 一方で、視覚的特徴を加味した車両識別子の特徴ベクトル化のモデルについては、車両番号文字列に車体色や車両タイプ(例: 乗用車、トラック、など)などを変数としたハッシュ値によるを方法を採用し、今後検証することとした。 一方で、2) の理論的体系の解明に向けては、人や自動車などの「粒子」の特性等を踏まえたモデル化の検討を進めた。実験で得られるデータを用いた妥当性の評価に着手した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、プロトタイプシステムの実装を進め、7月頃からの実験の準備を進める。 定点カメラによるデータ収集では、既に協力していただいている実験フィールドを活用し、安定的に実験が行える環境整備を進めるとともに、視覚的特徴を加味した車両識別子の特徴ベクトル化のモデルのシステム設計と実装を行う。10月頃から、それらシステムを用いてシステムと方法論の検証を行う。 2) の理論的体系の解明に向けては、人や自動車などの「粒子」の特性等を踏まえたモデルについて、実験で得られるデータを用いた妥当性等を評価を進める。 3) の分析ツールの設計と開発に着手し、2024年1月頃にそのコンセプトの検証を行う。 2022年度に実施した個体の行動データを用いた分析例について、7月に研究発表を行う。
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