2023 Fiscal Year Annual Research Report
IoT機器のデザイン性向上のための透明電気配線の開発
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22H03892
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大野 武雄 大分大学, 理工学部, 准教授 (90447144)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、透明なIoT機器を開発するために必要な透明電気配線を実現することである。これまでの透明機器ではトランジスタなどの電子デバイスそのものは透明化しているものの、電気配線に関しては透明化が進んでいるとは言えない。そこで本研究課題では、ZnOのような電気が流れる透明薄膜をガラス基板やプラスチック基板上に形成することで透明な電気配線の実現を目指す。 当該年度は、電気を流す透明材料としてITO(酸化インジウムスズ)やZnO(酸化亜鉛)などを用い、それらをプラスチック基板上に形成することで透明であるのに導電性を有する配線の形成を確認した。現時点では最大1 mAの電流を流しているが、これは、成膜した膜厚が1マイクロメール未満であるため大きな電流が流れると破壊されるためである。また、透明材料を実デバイスの一つであるイオンメモリ素子に適用し、そのスイッチ動作も確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サイズは小さいが、透明材料で構成された実デバイスの動作を確認できている。また、プラスチック基板上に形成できている点が配線形成に対して有利であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
デバイスサイズではなくある程度の長さのある透明配線の形成を行う。そのために、線状にパターニングされたITO、ZnO膜をプラスチック基板上に形成する必要がある。プロセスとしては、いわゆる半導体プロセスを基本とし、トップダウン法、ボトムアップ法の両方について試みる計画である。
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