2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of magnetic sensor in pancreatic cancer cells
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22H03926
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石川 義弘 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40305470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅村 将就 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50595353)
中鍛治 里奈 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80845511)
永迫 茜 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70902675)
長尾 景充 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40903654)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 抗細胞増殖作用 / 交流磁場 / すい臓がん細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は特定の周波数の交流磁場が培養膵がん細胞やその担がん動物に対して抗腫瘍効果を示すことを発見した。交流磁場は正常細胞に対する明らかな影響は認めていない。また、動物実験においても交流磁場は明らかな副作用や有害事象は認めなかった。将来的には、このユニークな現象を膵がん治療に応用し、新しい膵がん治療機器の作製に繋げる。交流磁場が膵がん細胞に対してなぜ抗腫瘍効果を示すのかについてのメカニズムはまだわかっていないため、膵がん培養細胞を用いて、分子生物学的手法にて実験を行った。具体的には、質量分析を用いてメタボローム解析による網羅的なリン酸化タンパクの評価を行った。また、定量的PCRやウエスタンブロッドを用いて遺伝子レベルやタンパク質レベルでの解析を行った。その結果を基盤として、細胞内エネルギー代謝やカルシムシグナル伝達を中心に検討を進めている。さらに、ヒト培養膵がん細胞を免疫不全マウスに皮下移植して作成した担がんマウスに対して交流磁場治療を行い、未治療群と腫瘍の大きさを比較した。他の種類のがん細胞でも交流磁場の効果を評価し、膵がんに対する効果と違いがあるかについても検討する。将来的には物理的な刺激である交流磁場が膵がん細胞のどのような分子に影響を与えて、抗腫瘍効果を示すのかについて明らかにする。低侵襲で副作用のない高齢者にも安心して用いることが出来る膵がん治療のための医療機器開発に必要な複数の特許の出願や権利化も進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
網羅的に交流磁場が培養膵がん細胞に与える影響を評価するために、質量分析にて蛋白質のリン酸化を評価した。さらに、培養膵がん細胞を皮下移植した膵がんマウスモデルを用いて動物実験を行い、交流磁場の治療効果の評価を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果は随時まとめて、早期の論文化を目指す。交流磁場が細胞内カルシウム動態に及ぼす影響について、カルシム感受性蛍光試薬を用いて引き続き評価する。質量分析の結果を踏まえて、ウエスタンブロッド法を用いて、個別にたんぱく質への影響を評価する。
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