2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of hotmelt tissue adhesive based on controlling of sol-gel transition
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22H03962
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| Allocation Type | Single-year Grants |
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| Research Institution | National Institute for Materials Science |
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Principal Investigator |
西口 昭広 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主任研究員 (10784944)
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| Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 組織接着 / 癒着防止 / ハイドロゲル / 相転移 / 生体適合性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
手術後に発生する癒着や出血、炎症、感染などの術後合併症を予防する医療用接着剤の開発を行った。医療用の組織接着剤は、創部をゲル層で被覆することで術後合併症を予防する医療機器であり、組織接着性・生体適合性・操作性を有する組織接着剤が求められている。2022年度は、生体高分子であるゼラチンに対して、水素結合性官能基であるウレイドピリミジノン基を修飾することで、ゾル-ゲル転移挙動を制御し、組織接着性・生体適合性・操作性に優れた1液型ホットメルト組織接着剤を開発した。ゾル-ゲル転移を制御するパラメーターとして、分子構造・分子修飾・分子添加剤に着目し、超分子化学的アプローチによって、ゼラチンのゾル-ゲル転移挙動を決定する因子の解明を進めた。ゼラチンの由来や分子量などの分子構造やウレイドピリミジノン基による分子修飾、ポリエチレングリコールなどの分子添加剤を活用することで、体温以上（>40℃）でゾル化して体温（37℃）でゲル化する接着剤を開発した。また、ラット盲腸癒着モデルを用いて癒着防止機能を評価し、開発した接着剤が高い癒着防止能を有していることを明らかにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度において計画していた検討項目である、分子構造・分子修飾・分子添加剤のゾル-ゲル転移挙動に与える影響についての評価が大きく進んでおり、接着剤の力学特性評価や癒着防止効果についても前倒しで検討を開始できているため。
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| Strategy for Future Research Activity |
2023年度においては、さらなるゾル-ゲル転移挙動の解明と制御を目指して、分子構造・分子修飾・分子添加剤に着目した超分子化学的アプローチによって、ゾル-ゲル転移挙動（転移温度や弾性率、流動性）を決定する因子のさらなる解明を目指す。目標値として、転移温度が37℃～45℃、37℃でのゲルの弾性率が10 kPa以上、加温時のゾルの粘度が1 Pa・s以下となる接着剤を開発する。また、ゼラチンの温度依存的な接着特性を定量し、組織接着剤としての機能を明らかにする。さらに、細胞試験および動物実験を継続して実施することで、癒着防止効果のさらなる向上を目指す。また、合成したポリマーのさらなる用途展開を目指して、細胞培養足場への検討も開始する。
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