2023 Fiscal Year Annual Research Report
生体電位信号網の情報伝達様式に基づく麻痺肢運動改善技術の開発とその臨床有効性研究
Project/Area Number |
22H03990
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
門根 秀樹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90599820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 大貴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (00779572)
清水 如代 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40620993)
丸島 愛樹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40722525)
三浦 紘世 筑波大学, 医学医療系, 講師 (40818051)
山崎 正志 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50281712)
羽田 康司 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80317700)
久保田 茂希 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90763798)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 運動支援 / 運動麻痺 / アシストロボット制御 / 生体信号処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は運動時の生体電位信号網の情報伝達様式に基づいて麻痺肢の運動改善に寄与する技術を開発して臨床試験へ応用することを目的としている。研究中枢神経系による人の運動制御は筋シナジーや関節協調運動が基本単位となりその組み合わせとして随意運動が実行される。麻痺患者の運動においては健常者と異なるシナジーがあり、重症度や改善度に従って変化することが報告されており、これに基づいて、麻痺患者の筋協調運動に働きかけて運動改善を促す技術の可能性を考える。この目的のため本研究では、①生体電位信号に基づく運動支援装置を用いた訓練を行った疾患例の訓練前後および訓練中の運動データの解析と②中枢神経系疾患による運動麻痺における生体信号特徴の同定を実施している。①では昨年に引き続き脳卒中片麻痺に対して肩運動訓練を実施した臨床研究のデータ解析を行ったほか、頚髄損傷における上肢麻痺に対する肘屈曲伸展運動の生体信号解析を行った。本研究の仮設に基づき複数筋の解析を行い、代償的活動や共収縮、筋シナジーの観点で知見を得た。②では、脳卒中片麻痺における手運動時の前腕の筋活動の時空間・周波数・周波数-時間および非線形の各領域の特徴量を広範に解析する手法を開発した。運動麻痺における生体信号特徴は様々な特徴量を考えることができる一方で、疾患や運動ごとのデータ量を十分に得られない可能性も考えられる。本手法では探索と合目的的な適用性を組み合わせた順序づけを行うことで有用な特徴量を抽出する手法を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
成果の概要における①脳卒中片麻痺における肩運動を対象とする協調運動と改善率に関する解析については引き続きまとめを行っている段階である。②前腕筋群活動の広範な特徴量を解析した結果については、論文を発表した。これらから、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまで行っている疾患群の生体電位信号解析をさらに進める。これに基づく支援方法の実装を行い、健常者および患者を対象とする動作検証を行う。
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Research Products
(6 results)