2022 Fiscal Year Annual Research Report
Activity effect of animal-shaped robots on older adults with dementia ~ using observational and physiological indicators
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22H03994
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
井上 薫 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (90259143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 崇徳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 上級主任研究員 (30357199)
河野 光伸 金城大学, 医療健康学部, 教授 (70269512)
繁田 雅弘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90206079)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 認知症ケア / ロボット / ランダム化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人の心に寄りそうコミュニケーション・ロボット「パロ」を使用し、認知症の高齢者に対する効果を検証するものである。「パロ」は動物介在療法を参考として産業技術総合研究所が開発したタテゴトアザラシの赤ちゃんをモデルとし、人の心に寄りそうことを目指したコミュニケーション・ロボットであり、現在では欧米、オセアニア等の先進国を中心として高齢者、障碍者施設や在宅で広くセラピーやレクリエーションに活用されている。アメリカ合衆国のように既に医療機器として認証されている国やドイツのように介護保険に組み込まれて使用されている国もある。今回の研究対象は、グループホーム等に在住する認知症の高齢者である。行動心理症状(BPSD)の専門職による観察指標だけではなく、生理学的な指標(心拍数、歩数等)を用いて、ロボットとの触れ合い、癒しの効果をどのアウトカムが検出できるのか、ランダム化比較試験の手法を用いて検証する。 本年度はその初年度でプロトコル完成を目指した。先行研究の分析、海外の類似研究に従事する研究チームからの情報収集、研究対象施設との打ち合わせによる計画の具体化に取り組んだ。研究対象施設においては未だ感染症による影響が残っており、現場ではコロナ禍の頃と同様な対策を講じていることがわかり、調査を行うために必要な感染症対策について研究対象施設から情報収集、分析を行った。また、過去の研究責任者が取り組んだ研究データに基づいてプロトコール(案)の作成に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年秋から冬期にかけて研究対象施設において感染症のクラスターが発生してトライアルができなかったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究推進方策としては研究対象施設の感染症管理体制を考慮し、研究対象者の安全を確保した対策を講じ、研究対象者および研究協力者の負担軽減を検討するため20名程度の研究対象者に対するトライアル調査を実施し、本調査に取り組む必要性があると考える。
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