2023 Fiscal Year Annual Research Report
Formation of discourse spaces and collective memories related to social movements and wars in Asia in the digital age
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23H00787
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿古 智子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80388842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石塚 迅 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00434233)
山崎 直也 帝京大学, 外国語学部, 教授 (10404857)
池 ヒョン周・直美 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 准教授 (30443914)
川上 桃子 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター, 上席主任調査研究員 (30450480)
徐 行 北海道大学, 法学研究科, 准教授 (30580005)
Edward Vickers 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (50631751)
許 仁碩 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 助教 (50876307)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 権威主義 / 立憲主義 / 記憶の場所 / 影響力工作 / ソーシャルメディア / ジェンダー / 言説分析 / ディアスポラ |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度、私たちが取り組んだテーマや活動は以下の通り。 1)中国や東アジア諸国における権威主義と立憲主義の相克という問題について、文献の整理や読み込みを行った。2)2024年1月に行われた台湾の総統選挙・立法委員選挙について、中国による台湾への影響力工作、経済を通じた統一攻勢、これに対する台湾社会の対応といった面から分析を進めた。3)東アジア(特に日本、韓国、台湾)におけるジェンダーやマイノリティに関する表象について注目し、博物館の展示物やデジタルアーカイブズを 「記憶の場所」と平和の空間として検討した。特に、日韓歴史問題の大きな課題となっている日本軍従軍慰安婦のデジタルアーカイブズやホログラムが果たす役割に注目した。4)台湾ルカイ族の資料館の学芸員を招聘し、その活動についてのセミナーを開催した。5)ロシアによるウクライナ侵攻が東アジアに与える影響、特に避難民の問題について、避難民へのインタビューなどを行い、その現状について検討した。6)中国メディアによる情報発信、特に党機関紙の人民日報系と新華社の情報発信の定点観測を分析した。6)中国国内のSNS(主に微博、抖音)と海外のSNSにおける共産党一党支配体制擁護/反対のインフルエンサーの発信の追跡 を分析した。7)世論戦、対外宣伝、対内の言論・情報規制に関する党幹部の文章・学者による論文を収集した。8)台湾における香港とミャンマー系市民団体の言論活動を中心に調査を行った。9)台湾を拠点にして雑誌を通じてグローバルな香港人ネットワークを構築しようとしているNGOを分析した。10)台湾での東南アジア系市民の活動を協力するNGOを調べた。12)中華圏のディアスポラコミュニティによるアートとアクティヴィズムの傾向を探った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
それぞれの研究者が中国、台湾、香港、中華圏ディアスポラの言論空間におけるさまざまな表現活動を分析できている。政府と市民社会はさまざまなメディアを駆使し、それぞれの目的に応じた情報発信と影響力の行使を模索している。中華圏のディアスポラコミュニティや台湾では、中国の権威主義に対抗しながら、越境的なコミュニティとアイデンティティを構築しようとしている。本科研の一年目は、そうしたプロセスを実地調査や言説空間の分析を通して明らかにしてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続き、メンバーそれぞれがテーマを設定し、国内外でフィールド調査や文献調査を行う。場合によっては、複数のメンバーやチームを組んで、調査を実施する。調査結果に関する報告会を行い、ディスカッションをさらに行う。メンバー中心の調査と小規模な研究会(一部は公開)を行うことも検討する。2025年度に海外から研究者を招聘してのシンポジウムを行う予定にしており、その準備も2024年度中に始めることにしたい。
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Research Products
(31 results)