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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Development of an educational model to support students gifted in science and a system by high school-university collaboration

Research Project

Project/Area Number 23H01026
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionUniversity of the Ryukyus

Principal Investigator

杉尾 幸司  琉球大学, 教育学研究科, 教授 (20433089)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 濱田 栄作  琉球大学, 教育学部, 教授 (20413718)
福本 晃造  琉球大学, 教育学部, 准教授 (80549816)
宮国 泰史  琉球大学, 地域連携推進機構 地域共創企画室, 特命講師 (00869290)
加藤 司  琉球大学, 教育学研究科, 准教授 (30922207)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2028-03-31
Keywords才能教育 / 科学教育 / STEAM教育 / 高大連携 / 探究活動
Outline of Annual Research Achievements

理数系分野における特異な才能のある生徒の行動や特性の分析については、科学教育プログラムに参加する小中高生を対象としたアンケート調査等を実施し、その内容について分析を進めた。その結果、男女間での意識や行動パターンの変化等が明らかになった。また、理数系分野における特異な才能のある生徒の行動や特性の分析においては、対象となる生徒の「探究活動に対応したメタ認知能力」について評価を行うため、Schraw & Dennison (1994) が成人向けに開発した「メタ認知尺度」をもとに、「探究活動版メタ認知尺度」の開発を行い、プロトタイプ版を作成した。今後、この尺度を使用して、小中高生を対象とした調査を行い、尺度の妥当性等を検討する予定である。
また、特異な才能を把握し支援する教育モデルの開発については、SSH校と協力して大学と企業が行っている共同研究に、理数・科学に高い興味を示す中学生・高校生が参加する取り組みを実施した。現在、参加した生徒の意識や資質・能力の変容等についての分析を進めている。
才能教育を支援するシステムの構築については、理数系分野に適性を持つ生徒が、対話型生成系AIを相談相手として、自分の行いたい研究のアイディアや、研究を進めるために必要な方法等について、アドバイスを受けるシステムのプロトタイプモデルを構築した。このシステムについては次年度において、科学教育プログラムに参加する児童・生徒を対象に実践を行い、実証データの蓄積を行う予定である。その他、自由なものづくりの可能性を広げるクラウド型ファブラボや、島嶼地域の生徒を対象とした遠隔実験室(リモートラボ)を構築した。これにより、島嶼地域のように製作機器が身近にない生徒であっても、STEAM教育をベースにした才能教育が実現できるようになった。これらの内容の一部は、学会等で口頭発表や論文発表を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

理数系分野における特異な才能のある生徒の行動や特性の分析については、科学教育プログラムに参加する小中高生を対象としたアンケート調査等を実施し、男女間での意識や行動パターンの変化等を明らかにした。また、対象となる生徒の「探究活動に対応したメタ認知能力」について評価を行うため、「探究活動版メタ認知尺度」の開発を行い、プロトタイプ版を作成した。
特異な才能を把握し支援する教育モデルの開発については、SSH校と協力して、大学と企業が行っている共同研究に、中学生・高校生が参加する取り組みを実施し、参加した生徒の意識や資質能力の変容等についての分析を進めている。
才能教育を支援するシステムの構築については、対話型生成系AIを相談相手として探究活動のアドバイスを受けるシステムのプロトタイプモデルを構築した。その他、自由なものづくりの可能性を広げるクラウド型ファブラボ(fabrication laboratory)を構築し、遠隔で操作できて製作状況をリアルタイムに観察できる3Dプリンタと、生徒の達成状況に合わせた3Dモデリングのアプリケーションを整備した。また、島嶼地域の生徒を対象とした遠隔実験室(リモートラボ)を構築するために、科学実験で不可欠な純水(蒸留水)をどこでも容易に手に入れられるように、除湿器排水を処理することで純水が製造できる装置を開発し、沖縄県内の中学高校3校に設置した。これらの取り組みにより、島嶼地域のような遠隔地で、製作機器が身近にない環境でも、STEAM教育をベースにした才能教育が実現できるようになった。このように、当初予定していた研究内容について順調に実施している。

Strategy for Future Research Activity

理数系分野における特異な才能のある生徒の行動や特性の分析については、引き続き科学教育プログラムに参加する生徒の行動特性について分析を行うとともに、同じ手法をSSH校でも実施し、両者の比較を通して、理数系分野における特異な才能のある生徒の行動や特性を明らかにすることを予定している。また、大学が実施する科学教育プログラムにおいて、大学の研究室などで探究活動行っている生徒を対象に、開発した「探究活動版メタ認知尺度」を使用した調査を実施して、質問紙の内容や尺度の信頼性・妥当性についての検証を行う。その後は、SSH校等においても同様の調査を実施して、その結果についての比較分析を行い、開発した「探究活動版メタ認知尺度」の信頼性を高める予定である。
特異な才能を把握し支援する教育モデルの開発については、SSH校とも協力して、理数・科学に高い興味を示す中高生が、大学と企業が行っている共同研究に参加する教育モデルの開発を進展させる。
才能教育を支援するシステムの構築については、開発した生成AIを探究活動の自主学習ツールとして活用するシステムについて、より多く生徒を対象に実践を行い、実証データの蓄積を行う。また、整備したクラウド型ファブラボを活用し、STEAM教育をベースにした才能教育プログラムを実践するために、チュートリアル・課題設定・評価の一体的な開発に取り組む。その他、フェルミ推定を活用した探究型学習プログラムの開発を行う。また、生成AIを導入した化学実験授業実践では、新たな基礎能力が必要であることが明らかになったため、多面的な取り組みを通してバーチャル実験室の構築や利用に必要な能力の洗い出しにも取り組む。

  • Research Products

    (13 results)

All 2024 2023

All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 5 results) Presentation (7 results)

  • [Journal Article] 沖縄をモデルケースにした高温多湿地域における除湿水の水質・水量調査及びその有効活用2024

    • Author(s)
      IZUMI Jin、NAKAGAWA Tessui、ASADA Shoji、YOSHIMOTO Takamitsu、KINOSHITA Koichiro、YONEKURA Isao、KOSHIRO Norihiro、OSHIO Aiko、FUKUMOTO Kozo
    • Journal Title

      Journal of Japan Society on Water Environment

      Volume: 47 Pages: 47~53

    • DOI

      10.2965/jswe.47.47

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 探究活動の初期段階における人工知能活用の可能性 ―中高生の研究計画立案におけるChatGPTを用いた壁打ち学習法の検討―2024

    • Author(s)
      宮国泰史、加藤 司、杉尾幸司
    • Journal Title

      琉球大学教育学部紀要

      Volume: 104 Pages: 89~98

    • DOI

      10.24564/0002020204

    • Open Access
  • [Journal Article] 中高大産が連携した探究活動による科学系人材育成の試み―企業との共同研究を活用した科学部活動の実践―2023

    • Author(s)
      宮国泰史、中村元紀、東江あやか、杉尾幸司
    • Journal Title

      琉球大学教育学部紀要

      Volume: 103 Pages: 59~66

    • DOI

      10.24564/0002020029

    • Open Access
  • [Journal Article] 大学の実施する科学教育への女子児童・生徒の参加傾向2023

    • Author(s)
      宮国 泰史、東江 あやか、福本 晃造、杉尾 幸司
    • Journal Title

      日本科学教育学会年会論文集

      Volume: 47 Pages: 725~726

    • DOI

      10.14935/jssep.47.0_725

    • Open Access
  • [Journal Article] 中学1年生の理数分野にたいする意識・態度にはどのような男女差があるか?2023

    • Author(s)
      東江 あやか、宮国 泰史、福本 晃造、杉尾 幸司
    • Journal Title

      日本科学教育学会年会論文集

      Volume: 47 Pages: 653~654

    • DOI

      10.14935/jssep.47.0_653

    • Open Access
  • [Journal Article] 理数分野に高い関心を持つ中1年女子生徒の意識・態度の特徴 沖縄地域における複数校のアンケート結果の分析から見る男女の意識差2023

    • Author(s)
      東江あやか、宮国泰史、福本晃造、杉尾幸司
    • Journal Title

      日本理科教育学会全国大会発表論文集

      Volume: 21 Pages: 326

  • [Presentation] 高専における探究型実験への生成AIの活用2024

    • Author(s)
      佐藤洋俊、大塩愛子、福本晃造
    • Organizer
      日本化学会第104春季年会
  • [Presentation] 生成AIを自主学習ツールとして活用するためのプロンプト開発2023

    • Author(s)
      宮平琉輔、加藤司
    • Organizer
      電気学会 次世代産業システム研究会
  • [Presentation] 沖縄における除湿機排水の水質・水量調査と教育現場での活用2023

    • Author(s)
      泉水仁、中川鉄水、福本晃造
    • Organizer
      令和4年度日本理科教育学会九州支部大会
  • [Presentation] 島しょ・亜熱帯地域の沖縄における除湿水の有効活用とその展望2023

    • Author(s)
      泉水仁、中川鉄水、福本晃造、米倉勲
    • Organizer
      第26回日本水環境学会シンポジウム
  • [Presentation] 大学の実施する科学教育への女子児童・生徒の参加傾向‐初等・中等教育段階でのSTEM分野のジェンダー・ギャップ解消の視点からの分析‐2023

    • Author(s)
      宮国泰史、東江あやか、福本晃造、杉尾幸司
    • Organizer
      日本科学教育学第47回会年会
  • [Presentation] 理数分野に高い関心を持つ中1年女子生徒の意識・態度の特徴 沖縄地域における複数校のアンケート結果の分析から見る男女の意識差2023

    • Author(s)
      東江あやか、宮国泰史、福本晃造、杉尾幸司
    • Organizer
      日本理科教育学会第21回全国大会
  • [Presentation] 中学1年生の理数分野にたいする意識・態度にはどのような男女差があるか? ― 複数校のアンケート結果の分析から見る学校ごとの男女の意識差の特徴とその理解 ―2023

    • Author(s)
      東江あやか、宮国泰史、福本晃造、杉尾幸司
    • Organizer
      日本科学教育学会第47回年会

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Published: 2024-12-25  

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