2023 Fiscal Year Annual Research Report
Real-time monitoring system for sweat physiology construction
Project/Area Number |
23H01374
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 佳代 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (40532221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 寛治 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60302709)
梅津 信二郎 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70373032)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 汗センサ / マイクロ流路 / 3Dプリンタ / リアルタイム測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
体外に排出されている汗、尿、便の中で、尿と便は高精度に特定の疾患を対象とした判定に使用されているが、汗は、検体採取に際しての異物混入と、採取装置の装着ストレスが障壁となり、現在に至るまで臨床上の診断材料とはなっていない。しかしながら、汗は連続的に排出されているため、リアルタイムヘルスモニタリングとしての活用が期待できること、血液成分が汗腺でろ過されて排出されるため、血液に準ずる生体情報を提供するポテンシャルがあると考えられることから、これらの問題の解決により、超高齢化社会における画期的なリアルタイムヘルスモニタリング技術になるのではないかと申請者らは考えている。 そこで、本年度は、ごく少量の汗(疑似汗)のスムーズなハンドリングが可能なマイクロ流路の開発を行った。わずかな疑似汗を対象としたハンドリングが可能なことを実証した。その上で、汗成分の変化を検出できることを確認した。ごく少量の液体を精密にハンドリングすること、連続的に測定可能なことが、汗センサの実用化に必要な要件である。このためには、マイクロ流路の断面構造および流路長に対する工夫が不可欠である。度重なるデザインの変更を行うにあたり、精度の高い3Dプリンタを活用した。デザインの変更に伴う実験結果の差を把握することによって、デザインの修正に役立てた。 また、ごく少量の汗の取得・センシングが実際の人を対象としても可能であるかどうかを検証するための倫理申請を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
精度の高い3Dプリンタ装置を独自開発していたので、様々なマイクロ流路のサンプルの実験を短い時間で作製し、トライアルでき、想定以上のスピードで実験が進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理委員会の承認により、人を対象とした実験が可能なので、実際の人を対象とした汗の測定がごく少量で済むことを実証する予定である。また、リアルタイム測定が可能であることも実証する予定である。これらのデータは、汗をバイオマーカーとして活用する際に重要となる課題であるが、申請者らは達成可能であると考えている。これらのことを実証し、誌上発表する予定である。
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