2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of simple soil erodibility testing method for evaluating progression potential of internal erosion in levees
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23H01499
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 章浩 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (40293047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 茉伊 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (50781077)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 内部浸食 / 原位置試験 / 堤防 |
Outline of Annual Research Achievements |
堤防やダム,谷埋め盛土のような常に浸透流にさらされている土構造物は,細粒分の流失やパイピングといった内部浸食を受けており,時間とともに劣化していく.本研究は河川堤防を対象として,浸透流により内部浸食が進展してしまう地盤構成の特徴を明らかにしつつ,実堤防に適用可能な内部浸食進展可能性判定法を構築することを目的としている.なお,これまでに洪水時に漏水や噴砂,決壊が発生した河川堤防は,洪水流に変化が見られる箇所,樋管などの構造物がある個所,旧河道や後背湿地を埋め立てた個所,または,自然堤防上に堤防を構築した個所のいずれかであることから,本研究では内部浸食が発生する土層として自然堤防に着目し,各種検討を行うこととした. 令和5年度は,自然堤防が広く分布する地盤上に構築された堤防とその周辺地盤を対象に,表面波探査と原位置透水試験を行った.また,表面波探査の解像度は必ずしも浸透流が局所化する箇所を抽出できるほど高くはないため,簡易貫入試験も行った.その結果,表面波探査と簡易貫入試験を併用することで,自然堤防をはじめとした漏水や噴砂の原因となり得る土層の構成・範囲・性状について把握することができた.また,得られた情報を踏まえて,浸透流解析に用いる地盤モデルの構築方法についても検討した. 原位置浸食試験法の開発では,少ない水・簡便な機器を用いて掘削孔内で浸食速度を推定する試験器の機構等について検討した上で試験器を試作し,その基本性能について実験室で確認するとともに,原位置での試行も行うことができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内部浸食進展可能性判定法構築において重要な,自然堤防をはじめとした漏水や噴砂の原因となり得る土層構成・範囲を表面波探査と簡易貫入試験を併用することができたこと,少ない水・簡便な機器を用いて掘削孔内で浸食速度を推定する試験器を試作できたことから,おおむね順調に進んでいると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展していることから,当初計画通りに研究を進める予定である.
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Research Products
(5 results)