2023 Fiscal Year Annual Research Report
データ同化による現地観測と山地流域土砂動態シミュレーション統合化手法の提案
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23H01513
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮田 秀介 京都大学, 農学研究科, 准教授 (80573378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水垣 滋 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(寒地土木研究所), 主任研究員 (10559686)
山野井 一輝 京都大学, 防災研究所, 助教 (30806708)
小柴 孝太 京都大学, 防災研究所, 助教 (80883157)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 流砂水文観測 / 土砂生産 / 生産源寄与率推定 / 観測モデル / 山地流域 |
Outline of Annual Research Achievements |
京都大学防災研究所穂高砂防観測所の足洗谷観測流域(神通川源流域)を対象として流砂水文観測および土砂動態シミュレーション研究を実施した。2023年度は土砂トレーサにより出水中に河川で輸送された土砂が流域のどの地質に由来するか(生産源寄与率)を推定した。既設のピット流砂計、ハイドロフォンと濁度計、TDRを利用した土砂濃度計による掃流砂とウォッシュロードとに浮遊砂も含めた全粒径を網羅した流砂量観測体制を構築し次年度以降も観測を継続する。 掃流砂量観測用のハイドロフォンについて、観測結果だけでなくその不確実性を評価するために、足洗谷観測流域の観測水路にて給砂実験を実施した。実験結果に既存観測結果を教師データとして流砂量を確率変数とする不確実性を含めて推定するモデルを構築した。本観測モデルは異なる増幅率で得た10種類のパルス数を変数としてガウス過程回帰を導入したものである。本観測モデルは教師データ期間の流砂量を良好に再現し、既往研究で示された年間土砂量も良好に再現することができた。 土砂動態シミュレーションモデルは浮遊砂輸送過程について非平衡状態を考慮したモデルへと改良するとともに、生産土砂および流砂に上の土砂生産源寄与率情報を付与できるようにした。 上で得た流出土砂の生産源寄与率推定結果を参考に改良を加えたモデルにより足洗谷観測流域の土砂動態シミュレーションを試行し、裸地斜面での土砂生産に関わる係数を地質ごとに検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に計画していた流出土砂の生産源寄与率推定や現地実験とその結果に基づく観測モデルの構築が順調に進展した。また研究開始前段階から、現地観測と数値シミュレーションという異なる精度、性質の結果を融合させるための議論を研究者間で進めており、地点データである現地観測結果をシミュレーションにより時空間的に拡張させる、シミュレーションの境界条件を観測データから逆推定する方法について検討が進んだ。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、開発するデータ同化手法を足洗谷流域の下流である蒲田川流域(流域面積:約100 km2)に適用して土砂動態シミュレーションを試みる計画である。土砂試料を蒲田川流域の全ての地質の生産源および河床から採取する必要があるが、蒲田川は3000m級の山々を源流に有するため、試料採取が困難であると予想される。事前にシミュレーションを活用し、安全かつ効率的な試料採取地点を検討する。シミュレーションと同時に利用する流砂水文情報は国土交通省神通川水系砂防事務所が2021年に開始した観測の結果を利用する。神通川水系砂防事務所とは観測結果利用について既に協議しているが、実際の運用では、問題を解決しながら進めていく。このようにして本手法を広い流域に適用した際の問題点を抽出し、解決方法を検討する。
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[Presentation] Long-term monitoring of sediment runoff for an active sediment control in Joganji River2023
Author(s)
K. Miwa, K. Mikami, T. Nagayama, T. Furuya, S. Hayashi, M. Fujita, S. Miyata, Y. Satofuka, T. Mizuyama, K. Miyamoto, A. Ikeda, T. Itoh
Organizer
8th International Conference on Debris Flow Hazard Mitigation (DFHM8)
Int'l Joint Research
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[Presentation] 栃原砂防堰堤におけるハイドロフォンを用いた掃流砂計測の現地検証試験と粒径の及ぼす影響2023
Author(s)
橋本憲二, 渡部春樹, 松岡暁, 伊藤隆郭, 植野利康, 野坂隆幸, 唐木理富, 内田太郎, 宮田秀介, 藤田正治, 堤大三
Organizer
2023年度砂防学会研究発表会
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