2024 Fiscal Year Research-status Report
大気海洋界面の波浪・乱流・化学作用に着目した海洋二酸化炭素吸収機能の解明
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23K26211
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
杉原 裕司 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (70243970)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 路生 京都大学, 防災研究所, 教授 (80362458)
高垣 直尚 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (00554221)
Eljamal Osama 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (40600052)
岡本 隆明 名城大学, 理工学部, 准教授 (70599612)
山口 創一 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (20457493)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Keywords | 大気海洋界面 / 二酸化炭素 / 波浪 / 乱流 / 地球温暖化 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、初年度に引き続き、風洞水槽を用いた大気海洋界面の波浪・乱流作用に関する実験研究を実施した。大型風洞水槽において運動量フラックスおよび波高の測定を行い、風波界面を通しての運動量フラックス(摩擦速度、水面抵抗係数、水面粗度)を評価するための基盤技術を深化させた。また、界面活性剤の使用時および不使用時における波高の比較・検討を行った結果、界面活性物質の添加により風波波高が減衰することが実験的に確認され、その化学的作用が界面輸送現象に影響を及ぼすことが示唆された。中型風洞水槽でのPIVによる水中乱流計測の実験結果に基づいて、風波砕波と乱流特性量との関係性を定量的に評価した。乱流特性量の水表面境界値と境界層厚さを算定し、それらの値を用いて乱流特性量の鉛直分布が規格化できることを示した。また、乱れ強度の水表面境界値と境界層厚さが、風波レイノルズ数を用いて評価できることが示された。小型風洞水槽において、画像解析に基づいて風波を伴う吹送流によって水表面上を流れる物体の移動速度を測定する基礎技術について検討した。波動水槽中において潜堤を用いて砕波を発生させ、波と乱れによって生じるガス交換について検討を行った。その結果、酸素をトレーサーとしたガス交換の時空間変化、砕波乱流の構造、気泡生成の特性を明らかにした。さらに、炭素循環の数値実験を行うための数値海洋生態系モデルを構築し、テスト海域において海況の再現性を検証した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大型風洞水槽を用いて、風波界面を通しての運動量フラックス(摩擦速度、水面抵抗係数、水面粗度)の測定手法を深化させている。また、界面活性剤使用時および不使用時において波高解析を実施し、その効果を検証できている。さらに、PIVによる乱流特性量の実験結果に基づいて大気海洋界面の波浪・乱流作用に関する有用な知見を得ることができており、酸素をトレーサーとしたガス交換実験も行われている。二酸化炭素をトレーサーとしたガス交換の実験を次年度に実施することとしたが、そのための基盤技術の検討も進めている。 以上のことから、本年度における研究課題の進捗状況についてはおおむね順調に進展していると判断することができる。
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| Strategy for Future Research Activity |
実験条件を系統的に変化させた小型および中型風洞水槽実験において、PIVによる乱流計測に基づいて乱流エネルギー散逸率等の乱流特性量を評価する。また、中型および大型風洞水槽において、砕波エネルギー散逸率等の風波特性量を評価する。水槽実験を通して、酸素および二酸化炭素をトレーサーとしたガス交換速度を評価し、ガス交換速度が乱流エネルギー散逸率や砕波エネルギー散逸率等の特性量にどのように依存性するのかを検討する。これらの知見に基づいて、波浪や乱流の作用が海洋二酸化炭素吸収機能にどのように影響するのかを明らかにする。さらに、界面活性剤の添加が波の発達や乱流場にどのような影響を与えるのかを明らかにし、界面物質の存在が大気海洋界面に及ぼす化学的作用を解明する。これらの実験的検討から得られた大気海洋界面の波浪・乱流・化学作用を数値海洋生態系モデルへ導入し、海洋中の炭素循環に及ぼすこれらの作用の効果を検討する。
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| Causes of Carryover |
ガス交換の実験システムと基盤技術の特性について十分に精査した上で、二酸化炭素をトレーサーとする水槽実験を行うことが、研究全体の進行において望ましいと判断した。これにより、水槽実験研究の一部を次年度に行うこととなり、次年度使用額が生じた。なお、次年度使用分については、二酸化炭素をトレーサーとするガス交換の水槽実験部品や機械・電気部品等の消耗品として使用する予定である。
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