2024 Fiscal Year Research-status Report
災害情報の裏命題に着目したリスク情報の認知バイアスに関する調査研究
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23K26223
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
秦 康範 日本大学, 危機管理学部, 教授 (70360849)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 昌信 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (20375562)
佐々木 邦明 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30242837)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 地震 / 水害 / 交通安全 / リスク / 安全 / 認知 / バイアス |
| Outline of Annual Research Achievements |
地震リスクについては、昨年度の調査結果を精査した。その結果、日本海側の地域(4市)における食糧の備蓄は、太平洋側の地域に比べて有意に低いことが示された。確率論的地震動予測地図に関する先行研究と符合するものであり、日本海側における防災行動が抑制されている可能性が示唆される結果となった。また、リスク情報が安全情報として活用されている事例として、能登半島地震で被災した石川県をはじめ札幌市等が企業を誘致するパンフレットに地震の発生確率が低いことを根拠として示していることを確認した。南海トラフ地震臨時情報が発表されたことを受け、このようなリスク情報を受け取った津波襲来危険地域に居住する住民の危機意識の変遷および防災行動実態を把握した。 水害リスクについては、各自治体が作成するハザードマップに記載されている内容を、地域住民がどの程度把握(閲覧)しているのかを調査した。その結果、ハザードマップには多くの備えや防災に関する知識に関する情報が記載されているが、その情報を確認している住民は限定的であること、内容によってはハザードマップに記載されていない情報にもかかわらず、ハザードマップに載っていて、確認した、と勘違いしている住民も存在することが確認された。また、ハザードマップを閲覧することにより、自宅の浸水リスクに応じた避難方法の検討が促進される効果は、限定的であることも確認された。学生を対象とした予備調査(実験)の実施した結果を分析し、質問紙調査では、避難行動意向を適切に把握することに限界があることが示唆される。 交通安全については、意図と異なるメッセージが伝わることを防ぐことを意図して設計した、高齢者の免許返納を促す施策の有効性を検証した。それらの成果は、高速道路会社の大雪災害時の運転者に対する広報施策、並びに裏メッセージが伝わらないように広報する施策に活用された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地震、水害、交通安全の3つについて、地震を除いて水害、交通安全については概ね予定通りに調査が進んでいる。とりわけ交通安全については、成果の一部が高速道路会社の施策に活用されるなど、当初の計画以上に進展しているところもある。一方、質問紙の精査に時間を要しており、地震に関する本調査は次年度に行う事とする。したがって、全体としては、概ね順調に進んでいる状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
関連研究やこれまでの調査結果を統合し、リスク情報が安全情報と理解される認知バイアスの表出メカニズムを明らかにするとともに、「正しく伝わる」リスク情報の提供方法を検討・提案する。
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| Causes of Carryover |
大きく2つ上げられる。1点目は地震に関する本調査の質問紙の精査に時間がかかっているため、調査時期を次年度にしたためである。2点目は、2025年3月に箱根山のハザードマップならびに避難計画が改定され、箱根町主催の住民を対象とした火山災害を対象としたリスク認知に関する調査を急きょ行うこととしためである。
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