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2024 Fiscal Year Research-status Report

大型木造建築物における柱梁接合部のせん断耐力評価法に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23K26254
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionBuilding Research Institute

Principal Investigator

秋山 信彦  国立研究開発法人建築研究所, 材料研究グループ, 主任研究員 (20806054)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡本 滋史  大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 講師 (20769806)
山崎 義弘  東京科学大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (70644425)
Project Period (FY) 2024-04-01 – 2026-03-31
Keywords木質構造 / 木造ラーメン / 中高層木造 / 柱梁接合部 / せん断破壊
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、木質ラーメン構造の終局時までの性能を設計で担保できるようにするために重要な課題である柱梁接合部のせん断耐力の評価法を検討するものである。建築分野では脱炭素社会の実現のために木材利用促進がテーマとなっており、木造化率の低い大型建築物に対する大型部材や高性能接合部を用いた構造設計技術を整備しその普及に貢献するものである。木質ラーメン構造の柱梁接合部のせん断破壊は、そのメカニズムが未解明のため、接合部内の応力度分布と破壊条件、それらに対応する材料強度を明らかにすることを目的としている。
R6年度は、軸抵抗型で端部定着タイプの引きボルト接合を用いた集成材接合部を対象として、十字形、ト形、T形、L形の4種類の接合部および十字形で接合具間距離を約1.5倍、2倍とした2種類の接合部の曲げ実験を実施し、接合部が材中間部に位置するか材端部に位置するかの違いや接合具間距離の2倍程度までの違いによってせん断強度は大きく低下しないことを把握した。また、せん断抵抗型の鋼板添え板ビス接合を用いた集成材接合部を対象として、繊維平行方向と繊維直交方向の応力割合が異なるようにビス配置を変えた2種類の接合部の曲げ実験を実施し、R5年度で適合を確認した推定式により同程度のせん断強度を評価することを確認した。また、既往研究にて実大材のせん断強度を把握するための要素試験法として提案されている実大いす型せん断試験の試験体と同程度のせん断面積を両側に持つロケット型試験体を製作し、せん断面に対して両側面から付加する軸力の水準を変数としたせん断実験を実施し、軸応力度とせん断強度との相関関係を調べた。その結果、軸応力度の大きさが大きくなるほどせん断強度が増大する傾向を得た。但し、得られたせん断強度の値は接合部実験で得られた値に対して低めとなり、両者の整合において課題を残した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

R6年度に計画していたト形、T形、L形といった異なる形状の接合部や異なるせん断面積の接合部を対象とした実大曲げ実験、付加する軸応力度を変数としたせん断要素実験を実施し、せん断応力度の分布やせん断強度の実態値やせん断面積との関係を把握できた。この結果を踏まえ、R7年度では別の応力伝達機構の接合部に対する基礎的データ拡充のための構造実験や解析の計画が可能となり、せん断応力分布や最大せん断応力度の把握およびせん断負担面積の増大の影響の検討、評価式の検討と妥当性検証が可能となった。実大実験から得られるせん断強度と値が整合する要素実験の方法を見出すことに課題を残しているものの実施スケジュールに照らして大幅な遅れ・変更等なく進められていることから「おおむね順調に進展している。」と判断した。

Strategy for Future Research Activity

最終年度であるR7年度は、前年度までに得られた実大接合部実験の結果と要素実験の結果を踏まえ、せん断耐力評価式の構築の検討に用いるための基礎的なデータを拡充するとともに実大実験と整合するせん断要素実験の試験方法の確立を図ることを目的として、別の応力伝達機構の接合部に対してト形やL形といった接合部形状が異なることによってせん断強度がどのように変化するか、せん断要素実験における試験体形状や境界条件が得られるせん断強度にどのように影響するかを実験的に・解析的に検証する。これらの更なる基礎的データの拡充により、提案するせん断耐力評価式の適合性検証において研究成果の最大化に努める。また、R6年度には実験データの蓄積を優先し見送った査読付き論文への投稿による成果とりまとめの推進や、日本建築学会・その他の研究会への積極的な参加により評価法構築に向けた情報収集を行う。

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Published: 2025-12-26  

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