• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Annual Research Report

Electron beam ablation propulsion and its application to space debris trajectory transfer

Research Project

Project/Area Number 23H01608
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionOsaka Metropolitan University

Principal Investigator

森 浩一  大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90375121)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Keywords電子ビーム推進
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、主に、来年度に製作を開始する電子銃の仕様の検討を進めた。
まず、電子ビームが真空中ならびにプラズマ中に放出されるPIC(Particle In Cell)法に基づく数値シミュレーションを実施し、その結果として、パービアンス(電流/電圧の3/2乗として定義される)が重要なパラメタであることが確認できた。真空中の電子ビーム放出は、電子ビームのパービアンスが一定値を超えると、電子ビーム自身が形成する空間電荷により、後続の電子ビームが跳ね返されてしまう。これは、電極間空間における「空間電荷制限則」として、イオン・電子ビーム工学ではよく知られた現象であるが、真空中においても、ビームの伝播に大きな制限をもたらすことが確認できた。つまり、あまり大きなパービアンス値の電子ビームを用いることは現実的でないと考えられる。
次に、電子ビームを用いた固体のアブレーションと推力発生に適した、電子ビームの条件を検討した。さらに、電子ビームを発生させる電子銃の設計案として、熱電子放出による熱陰極から自由電子を放出し、これを一定の電圧を印加したDC電極間で電子を100eV-1keV程度に加速するものと考えた。このような構成の装置の基本的な設計を行なった。
さらに、電子ビームの取り扱いをよくする複数の研究協力者の助言を仰ぎ、電子銃の設計と、実際の実験方法について、詳細に検討を進め、成功確率の高い実験を計画すべく、実験計画を進めた。加速電圧の大きさは、真空容器の真空度への要求と関係しており、高電圧、つまり、電子ビームの運動エネルギーを高くしようとすれば、真空度も高くする必要がある。これは、アブレーションを目的とする本研究において、アブレーションガスが、電子銃の作動に影響を及ぼす可能性を踏まえて、電子銃の設計を行うべきであることを示唆している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、次年度から製作を開始する電子銃の仕様検討を行う当初目的は達成できた。

Strategy for Future Research Activity

次年度から、本格的な実験準備に取り組む。まず、電子ビーム発生装置を製作し、これを用いたアブレーション推力計測の予備実験を行う。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi