2023 Fiscal Year Annual Research Report
小型移動体に搭載可能な広角音響レンズを用いる海中同時通信・測位システムの開発
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23H01617
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
海老原 格 筑波大学, システム情報系, 准教授 (80581602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若槻 尚斗 筑波大学, システム情報系, 教授 (40294433)
水谷 孝一 筑波大学, システム情報系, 研究員 (50241790) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 水中音響通信 / マルチパス / 音響レンズ / ドップラー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小型移動体に搭載可能な海中通信・測位技術を実現するために,複数の通信相手に狙いを定めて同時に信号を送受信すると同時に,通信相手の方位・距離を計測できる,新しい通信・測位システムを確立するものである. 2023年度は,これまで確立してきた技術を基盤とする低解像度の水中音響レンズシステムを構築するとともに,通信相手の方位と距離を計測する機能の有効性を検討した.水中音響レンズが有している複数の振動子における受信信号の強度に着目し,焦点分布の重心を見つけることで,信号の到来方向を正確に推定する方法を提案し,その有効性をシミュレーションを用いて検証した.その結果,方位角分解能が10度のレンズシステムを使用した場合でも,約4度の誤差で信号の到来方向が推定できることを明らかにした. また,マルチユーザ通信として,通信相手が1ユーザから3ユーザに増加した場合の影響を評価したところ,ユーザー数が増加するにつれて,誤差の最大値が若干増加するものの,大きな問題にはならないことを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,音響レンズが有している音源方向測定能力を活用して,通信相手の方位を計測する仕組みを実現することが出来たため.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,水中音響レンズシステムの最適化を行うと共に,これまで確立した要素技術を基盤に音響レンズ通信機を構築していく.
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