2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the assessment method for buried condition of the submarine cable
Project/Area Number |
23H01667
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
望月 将志 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波火山ネットワークセンター, 上席研究員 (60334364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 勝紀 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (70633494)
植平 賢司 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波火山ネットワークセンター, 主任研究員 (80304723)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 海底ケーブル / ソーナー / 水槽実験 / 音響伝播シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、実際の海底ケーブルを用いた実験と音響伝播シミュレーションを基に、海底下に埋設された海底ケーブルの探査に特化したソーナーの開発を行い、そのソーナーに基づいて、省力化・効率化を実現する海底ケーブルの点検・保守方法の確立を目指している。 本研究で開発を目指すソーナーは複数の音響素子からなるアレイソーナーである。研究初年度となる2023年度は、基礎実験と音響伝搬シミュレーションを実施して、埋設海底ケーブル探査に最適な音響周波数を調査した。 基礎実験・音響伝搬シミュレーションに先立ち、実際に海底ケーブルが埋められている海域の堆積物(砂)の粒径分布を調査した。この粒径分布に基づき、基礎実験においては、堆積物を模擬するためのガラスビーズの粒径を決めている。また、音響シミュレーションにおいてはこの粒径分布を、実測に基づくモデルパラメーターとして採用している。 基礎実験では、ガラスビーズと水を満たした水槽中に、計測対象としてケーブル端材を埋めて、単一音響素子による超音波の送受波レスポンスを繰り返し計測し、海底下(堆積物中)の超音波伝搬の様子を実測した。また、数値シミュレーションとしても堆積物中の超音波伝搬の様子を調べた。実測・シミュレーションの結果として、汀線部付近など比較的水深の浅い海域で、海底下50~100cm程度の深度に埋設されている海底ケーブルをターゲットとして想定した場合、100kHz以下の超音波を利用するのが適当と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画として、2023年度は、基礎実験と音響伝播シミュレーションを実施し、実験と理論の双方から、埋設海底ケーブル探査に最適な音響周波数を調査することとしていた。支障なく予定通りに研究を進めることが出来ており、概ね順調に研究が進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の成果を基にソーナーの音響周波数の確定、音響素子の配置の確定を行った上で、埋設された海底ケーブル探査に特化したアレイソーナーの開発を2024年度内に行う。水槽実験を通じてアレイソーナーのチューニングを行い、最終的には実海域において、埋設されている海底ケーブルの探査を行い、開発するアレイソーナーの実力を確認する。
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