2023 Fiscal Year Annual Research Report
パワーデバイス劣化機構の解明に向けた格子欠陥のオペランド観察技術の開発
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23H01872
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Fine Ceramics Center |
Principal Investigator |
姚 永昭 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 主任研究員 (80523935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 由加里 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 特任主幹研究員 (60416196)
菅原 義弘 一般財団法人ファインセラミックスセンター, その他部局等, 上級研究員 (70466291)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | パワーデバイス / 結晶欠陥 / オペランド観察 / X線トポグラフィー / 放射光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ワイドギャップ化合物半導体パワーデバイスの劣化機構の徹底的解明に向けて、実際の電力変換・制御時と同様な高電圧・大電流・高温の条件でデバイスを動作させながら、半導体結晶に含まれる格子欠陥の挙動をサブμmの高空間分解能かつリアルタイムで可視化する手法―パワーデバイス格子欠陥のオペランド観察法―の確立を目的とした。 R5年度は光学系の構築に取り組んだ。表面のエピタキシャル層(エピ層)を観察する反射配置と下地の基板内部を観察する透過配置をそれぞれ単独に実施する光学系を構築した。反射配置では、X線回折強度、放射光ビームラインの光学系配置、X線の結晶中への侵入深さを考慮し、回折条件と撮影条件検討を行った。回折ベクトルにg316を用い、約20度の入射角度でデバイス表面にX線を照射することで、厚み100nmのTi/Au電極を通してエピ層およびエピ層と基板の界面付近の欠陥を高感度で検出することを確認した。透過配置では、デバイスの裏面よりX線を入射し、基板、エピ層、および界面を全て含む情報を2D投影像として取得する方法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R5年度は欠陥をリアルタイムで撮影する光学系を構築した。表面のエピタキシャル層(エピ層)を観察する反射配置と下地の基板内部を観察する透過配置をそれぞれ単独に実施する光学系を検討した。厚み100nmのTi/Au電極を通してエピ層およびエピ層と基板の界面付近の欠陥を高感度で検出することを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
上記手法の更なる高度化を図り、光学系を改良することで、リアルタイム撮影の高速化と高空間分解能の同時実現に取り組む。また、表面側からは反射g波でエピ層、裏面側からは透過o波でデバイス全体、の欠陥を同時にリアルタイムで観察する方法の確立に取り組む。
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Research Products
(6 results)