2023 Fiscal Year Annual Research Report
New developments in aromatic architect: optimization of structures and spaces and created by pi-conjugated systems and functionalization
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23H01944
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
豊田 真司 東京工業大学, 理学院, 教授 (80207646)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 芳香環 / パイ共役系 / 大環状化合物 / 拡張ヘリセン / 密集分子 / ホストゲスト / キラル光学特性 / 立体効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
芳香環の部品を組み合わせて分子の構造や空間を自在に設計し,新しい化学物質を創製する芳香環ナノアーキテクトの発想に基づいた化学を新展開するために,アントラセンを集合,縮合,修飾することにより構造や空間が最適化された大環状,らせん形,密集パイ共役系分子をを研究の対象とした.研究期間の1年目である今年度は,目的化合物の設計と合成を中心に研究を実施した. 大環状分子では種々の置換基を有するアントラセン環状オリゴマーを合成し,ケージ化合物とフラーレンゲストとの会合の置換基効果,および包接されたゲスト分子の挙動について新しい知見を得た.また,アントラセンを有する配位子と金属イオンとの配位結合を利用してケージ形錯体の構築に成功した.ケージ外部の置換基の立体環境により,単純なケージとインターロックしたケージの変換および制御に成功した. らせん分子ではアントラセンを連続的に縮合した拡張ヘリセンを合成した.3つのアントラセンを縮合した系では,種々の置換基を導入した誘導体の構造を調べ,置換基の立体障害のとらせん構造の変形およびキラル光学特性(円二色性および円偏光発光スペクトル)の関係を明らかにした.長いらせん構造をもつ拡張ヘリセンの合成を計画し,基本的な反応の条件を最適化した. 密集分子では二つまたは三つのアントラセンを縮合した構造を基盤として,非常に接近した水素原子をもつ環状芳香族化合物を標的として研究を行った.いくつかの誘導体の構造を詳しく解析し,理論計算およびスペクトル測定により立体障害に伴う異常な環境を調べた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大環状構造では,新しいケージ化合物とフラーレンとの包接化合物の構造および結晶中におけるゲスト分子の挙動について,また配位結合を利用したケージの構築と立体効果によりケージ構造の制御についてそれぞれ成果が得られ学術論文として発表した.らせん分子では,新しい数種のエナンチオマーの単離に成功し,構造とキラル光学特性の関係をまとめた成果を学術論文として発表した.密集分子では二つの系列の化合物の合成に成功し,分子内の水素原子が非常に接近していることを明らかにした.基本的なデータはすでに得られ,構造的な特徴をさらに議論するための理論計算を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在のところ本研究課題はおおむね順調に進行しているので,当初の研究計画に従い今後の研究を進めていく.大環状構造では,溶解性を向上した大きいリング化合物の合成に取り組む.らせん分子では,ビアリール型のエナンチオマー分割,高度に伸長した拡張ヘリセンの合成を行う.密集分子では,非常に接近した水素原子の電子的な環境を理論計算により解析し,接近の限界を確かめるための合成実験,測定,計算を行う.
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Research Products
(21 results)