2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23H01968
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
重久 浩樹 武蔵野大学, 薬学部, 講師 (60612471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美多 剛 北海道大学, 化学反応創成研究拠点, 教授 (00548183)
藤原 隆司 埼玉大学, 研究機構, 准教授 (70280914)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Keywords | 有機合成化学 / 複素環化学 / 有機金属化学 / 創薬化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はコバルトシッフ塩基触媒/シリルヒドリドから生成するコバルトヒドリド種からの金属ヒドリド水素原子移動を鍵とする不活性アルケンの官能基化反応の開発に取り組んでいる.特に、我々は本反応系にN-フルオロピリジニウム塩を酸化剤として加えることによって、通常の炭素ラジカル中間体を経由する反応機構とは一線を画し、カチオン中間体経由機構へ変化させることに世界で初めて成功している.このMHAT/RPC反応は反応性と官能基選択性に優れているため、最近は天然物合成を始め、諸分野へ影響の幅が広がっている. 最近はその方法によってオキセタンの新規合成法を開発し報告した.すなわち、4-メチルテトラヒドロピラン中、ホモアリルアルコールをコバルト触媒、N-フルオロピリジニウム塩(酸化剤)、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンで処理すると、オキセタンが得られるというものである.今回、我々はその反応条件のうち、溶媒をアセトンへ変更すると主生成物が1,3-ジオキサンになることを見出した.環状アセタールの一種である1,3-ジオキサンは多くの天然物に見られる構造単位である. MHAT/RPCメカニズムにおいてアセトン溶媒が環状構造に取り込まれる例は過去に報告が無いことからこの環状アセタール合成法に興味を持ち研究を行った.さらにこの反応機構研究の一環として量子化学計算を研究分担者と協力して行った.さらに2年目以降の研究の基礎として新規環化反応(ラセミ体)に関する研究を行い論文報告している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記載した通り、実験と理論計算を駆使して新たな知見を得ることができた。特に実験結果としては新たな環化反応において広い一般性が見られている。理論計算は現在進行中だが北海道大学ICReDDのAFIR法によって興味深い反応経路探索が可能となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っている理論計算が終わった後は計画通り、反応の不斉化に注力する。ただし、各キラル錯体は調製(実験)に手間がかかるために理論計算を駆使する。今後も分担者と協力して計画通りに研究をすすめる予定である。
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Research Products
(6 results)