2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of innovatively self-assembled electrocatalyst for fuel cells and electrolysers
Project/Area Number |
23H02059
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
柿沼 克良 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (60312089)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 固体高分子形燃料電池 / アニオン交換膜型水電解 / 電極触媒 / 酸化物 / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は新規Pt担持CeO2系触媒を開発し、燃料電池(PEFC)のアノードでの性能向上及び新規機能付与に成功した。PEFCのアノードでは過酸化水素の発生が生じやすく、膜を大きく劣化させる課題がある。この過酸化水素の発生を抑制させるためにはCe3+が必要でありながら、これまで安定してアノードに利用するものがなかった。これに対し、本研究では各種ドープのあるCeO2ナノ粒子を合成し、それにPtを担持することでCeO2との界面に多くのCe3+を生成させることに成功した。このCe3+により電子伝導性と過酸化水素の発生抑制効果が得られ、アノードとしての性能が確保されるメカニズムを明らかにした。過酸化水素発生量は市販Pt/CのⅠ/5程度まで抑制し、膜耐久も従来より2倍状向上することを確認した。 本年度は水電解触媒用の非白金触媒としてNiO系の酸素発生活性(OER)を従来より大幅に向上させた。これまではNiCoO系を注目していたが、本年度はNiFeO系に注力し、その内部を金属、最表面をアモルファスのNiFeO系にすることで、OERが大幅に向上した。単セルでの性能評価も進めたところ、1000時間以上の安定作動を確認した。これらの触媒の熱処理条件を検討したところ、比較的低温での熱処理にて、NiCoO系より大幅にOER活性が向上することを確認した。その際表面をRaman及びXAFSにて解析したところ、結晶性の低いNiFeOが多く存在する場合、OER活性が飛躍的に向上することを明らかにした。DFT計算にてその理由を検討したところ、OHの吸着解離課程が最表面の結晶性と大きく関与していることが分かり、この指針に基づき、次年度の新規触媒の検討を進めることにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PEFC用カソード触媒にて1つ、アニオン交換膜型水電解用触媒として新たに1つの触媒を創製すると共に、その触媒活性向上のメカニズム迄明らかにできたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
PEFC用電極触媒については、その粒子系を小さくしつつ活性と耐久性の向上を図る。また、アニオン交換膜型水電解についてはカソード側の電極触媒の検討を進め、新たな触媒が開発されたのち、そのメカニズム解明を鋭意進める。
|
-
[Journal Article] Highly Active Nanostructured NiCoMo-Based Catalyst for Oxygen Evolution in Anion-Exchange Membrane Water Electrolysis2023
Author(s)
Guoyu Shi, Tetsuro Tano,Toshio Iwataki, Donald A. Tryk, makoto Uchida, Akihiro Iiyama, Kazuki Terao, kayoko Tamoto, Miho yamaguchi, kenji Miyatake,, and Katsuyoshi Kakinuma
-
Journal Title
ACS Appl, Energy Mater.
Volume: 6
Pages: 10742-10747
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
-
-
-
-
-
-