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2023 Fiscal Year Annual Research Report

Ultra-broadband current imaging in perovskite solar cells

Research Project

Project/Area Number 23H02062
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

川山 巌  京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (10332264)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Keywordsテラヘルツ波 / ペロブスカイト太陽電池 / キャリアダイナミクス / 分極構造
Outline of Annual Research Achievements

次世代太陽電池として期待されているペロブスカイト(PVK)太陽電池の直流からTHz領域にわたる超広帯域での電流の時間的・空間的変化、およびヘテロ界面における分極構造を可視化できる計測するため、研究代表者独自の手法であるレーザーテラヘルツ放射顕微鏡/分光(LTEM/LTES)をより高速・高感度手法である新規計測システムを開発する。本年度は、上記の高速・高感度検出の基盤整備として、特に高繰り返し周波数のTHz検出システムの開発を行った。従来のシステムでは、THz波検出器である光伝導アンテナからの信号は励起レーザーの繰り返し周波数である80MHzのパルス信号を、機械的に数kHz程度の変調信号に変換しロックイン検出していた。本年度は、レーザーの変調に音響光学変調器(AOM)、光伝導アンテナからのパルス信号の積算にBoxcar 積分器を用いて、信号検出を行った。本年度は、そのための光伝導アンテナの出力特性評価を行なった。その結果、AOM を用いて,8, 16, 40 MHz でのポンプ光の変調を行い, それと Boxcar 積分器を組み合わせたシステムの構築および計測ソフトウェアの開発を行い、THz 電磁波の計測が可能であることを示した。しかし、AOM によって高速変調されたポンプ光を用いて測定されたTHz 波形は, 機械式チョッパーにより2 kHz で変調した場合と比較して, ロックイン検出の場合は 11dB~22dB 程度, Boxcar 積分器の場合は, 15 dB~22 dB 程度 信号雑音比(SNR)が低いことが分かった。今後、テラヘルツ検出器とアンプのマッチングの改善などを行い、SNRを向上させる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究実績の概要に書いたように、ポンプレーザー光にAOMを用い、信号の積算にBoxcar積分器を用いた新規な計測システムを構築し、THz波の波形計測に成功した。現状では、SNRがまだ十分ではなく改良が必要であるが、電流アンプの改善などによって今後、十分なSNRを確保し高速計測システムとして完成させる予定である。また、研究協力者の産業技術総合研究所・望月主任研究員よりガラス基板上にペロブスカイト太陽電池を作製した試料の提供を受け、従来システムで予備実験を開始し、THz波の検出に成功している。励起レーザーの波長を変化させ、吸収層と電荷移動層界面における分極やキャリアの動的振る舞いを今後計測する予定である。このように、初年度に置いて計測システムの構築が8割程度終わり、試料の測定も開始できており、概ね当初の予定通りのスケジュールで推移している。

Strategy for Future Research Activity

昨年度から引き続き、THz検出システムにおける高速・高感度検出システムの開発を行う。2023年度には、レーザーを高速変調するために音響光学変調器(AOM)をシステムに組み込み40MHzでのサンプリングを可能とし、さらにアナログ帯域400MHz高速電流アンプおよび帯域600MHzのボックスカー積分器によりテラヘルツ信号を増幅・検出可能なシステムを構築した。2024度は、本計測システムの特性評価および測定条件の最適化を行い高スループット計測を行う。さらにシステムにXYステージを組み込むことにより、THz 放射イメージング機構を追加する。ペロブスカイト太陽電池にバイアス電圧を印加しその依存性を計測することにより、界面ポテンシャル(界面バンド構造)が変化し、キャリアのドリフト速度が変化するため、ドリフト電流と拡散電流を分離して、生成電流量・方向に与える影響を検証する。また、高周波電流測定で得られた光電流量と比較することによりピコ秒からミリ秒までの電流のバイアス電圧、励起レーザー光強度・波長依存性を測定する。励起子の解離からキャリア輸送層への電荷分離にいたるまでの高速成分と、電荷輸送層におけるトラップや再結合などの低速成分に分離した測定を行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] レーザー励起テラヘルツ放射を用いたペロブスカイト太陽電池評価法の検討2024

    • Author(s)
      村尾 達, 望月 敏光, Manjakavahoaka RAZANOELINA, 寺本 高啓, 土井 俊哉, 川山 巌
    • Organizer
      応用物理学会関西支部2023年度第3回講演会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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