2023 Fiscal Year Annual Research Report
Comparisons of population history and adaptive evolution between Fagus crenata and F. japonica using the approaches of population and comparative genomics
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23H02252
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
戸丸 信弘 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (50241774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥丸 猛 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (10546427)
内山 憲太郎 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40501937)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 集団ゲノミクス / RAD-seq / リファレンスゲノム / 一塩基多型 / 遺伝的多様性 / 集団構造 / 集団動態の歴史 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下の研究成果が得られた。 (1)イヌブナのリファレンスゲノムの構築 ゲノム配列の取得を目的として、イヌブナの成木1個体から葉を採取して長鎖ゲノムを抽出し、Pacbio社のシークエンサーで得られたHiFiロングリードに、アッセンブルツールhifiasmを適用してコンティグを構築した。次に、コンティグとOmni-C法で得られたショートリードに、アッセンブリツールHiRiseを適用してハイブリッドスキャホールディングを実施した。その結果、アセンブリサイズは約424Mb、スキャホールド数は417本、スキャホールドN50は約53Mb、BUSCO解析におけるコア遺伝子セットの99.1%(Single:95.0 %, Double:4.1%)を網羅する配列が得られた。最も長い配列12本は合計アッセンブリサイズが約408Mb(約96%)となり、イヌブナの基本数(12本)と一致する染色体体スケールのリファレンスゲノムを構築できた。 (2)イヌブナの遺伝的多様性と集団構造および集団の歴史の解明 分布域を網羅する33集団の合計392個体のDNAを用いて、ddRAD-seqでSNPジェノタイピングを行い、384個体から2,579SNPの遺伝子型データを取得した。集団遺伝学的解析を行った結果、イヌブナの遺伝的多様性はブナよりも高いことが示された。一方、集団間の遺伝的分化はブナよりも低かったが、東北(E)、中部(C)、中国・四国・九州(W)に分布する3系統に分かれる集団構造が明らかになった。2,798,254サイト(そのうち50,454がSNP)の配列データを用いてコアレセントシミュレーションを行った結果、鮮新世から第四紀更新世に起きた寒冷化による地理的分布の分断化により、まずW系統とC・Eの共通祖先系統に分化し、その後、さらに後者がCとEの系統に分化したことが推定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
染色体数に対応するリファレンスゲノムを構築できたこと、また、ゲノムワイドなSNPを用いて、遺伝的多様性と集団構造を解明し、集団動態の歴史を推定できたことから、概ね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
リファレンスゲノムを完成させ、それを用いて、再度、遺伝的多様性と集団構造の解明および集団動態の歴史推定の解析を行う。また、適応的遺伝的変異の解明を試みる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Low elevation warm-edge Fagus crenata populations in the core of the species range are glacial relicts with high conservation value2023
Author(s)
Worth, J.R.P., Shitara, T., Kitamura, K., Kikuchi, S., Kanetani, S., Matsui, T., Uchiyama, K., and Tomaru, N.
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Journal Title
Ecological Research
Volume: 38
Pages: 764-781
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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