2023 Fiscal Year Annual Research Report
植物の微弱光環境適応機構の分子基盤解明と進化過程の推定
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23H02254
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
後藤 栄治 九州大学, 農学研究院, 准教授 (90614256)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 柵状組織細胞 / 葉緑体光定位運動 / 微弱光環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
森林の生物多様性の維持とその機能を最大化させる保全対策を確立するうえで、下層植生の生存戦略を理解することは非常に重要である。申請者らは、林床に生育する250種以上の植物について、柵状組織細胞の形状および葉緑体の細胞内配置を調べ、細胞形状が光環境に適応していることを発見した。すなわち、直射日光の届かない林床(微弱光環境)に生育する植物種の多くは、光を効率よく吸収できる逆円錐形の細胞形状を示すことを明らかにした。そこで本研究では、現在不明である柵状組織細胞の逆円錐化を司る因子を同定し、さらに、柵状組織細胞の逆円錐化という形質が植物の進化過程においてどのように選択されてきたのかを解明する。 これまでに、細胞形状変化を司る上流の因子を同定することに成功した。また、遺伝子発現制御を介して細胞形状が制御されることが示唆されたため、今後は下流因子の探索を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、細胞形状変化を司る上流の因子を同定することに成功した。また、遺伝子発現制御を介して細胞の形状が制御されることを示唆するデータを得たため。
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Strategy for Future Research Activity |
同定した上流因子の欠損株と野生株をもちいて、柵状組織細胞にて特異的に発現レベルが異なる遺伝子を単離する。その後、単離した遺伝子の欠損株を作出し、変異株の柵状組織細胞の形状を調べ、細胞形状変化に関与する因子を同定する。
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