2023 Fiscal Year Annual Research Report
Convergent evolution of antiviral machinery derived from endogenous retrovirus truncated envelope genes
Project/Area Number |
23H02393
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西垣 一男 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (20401333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 在子 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (20548622)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | ウイルス抵抗性因子 / SLC31A1 / SLC20A1 / 内在性レトロウイルス / レトロウイルス / FeLIX |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ネコ白血病ウイルス(FeLV)は家猫に造血器系の病気を引き起こすレトロウイルスである。FeLVには様々な種類のウイルス株が存在する。例えば、FeLV-Aの感染受容体はTHTR1であり、FeLV-Bの感染受容体はリン酸の輸送体であるPitという分子である。家猫の間で伝播しているのはFeLV-Aで、家猫に感染した後、体内でウイルス遺伝子の組換えが生じることによって、FeLV-Bというウイルスが出現する。FeLV-Aとは異なり、FeLV-Bは家猫の間で伝播しない。そこで、この現象の解明を行った。FeLIXという分泌性のタンパク質がFeLV-Bのウイルス感染を阻止していることを発見した。FeLIXは内在性レトロウイルス(ERV)によってコードされ、ウイルスのエンベロープ遺伝子を起源とし、約70万年前に家猫の祖先に感染した古代ウイルスが由来であった。感染制御の機構は、FeLV-Bの感染受容体PitをFeLIXが覆い隠すことであった。テナガザル、コウモリ、コアラ由来のウイルスに対してもFeLIXは感染の抑制に効果を示した。FeLIXは感染防御因子として機能し、多様なレトロウイルスから家猫を守っていると考えられた。 2. 現代のレトロウイルスが家猫に感染することによって、古代レトロウイルスが復活し新たな病原ウイルスが複数出現することを突き止めた。人間や動物のゲノムには、古代に感染したレトロウイルスの残骸が散らばっており、ERVと呼ばれ、動物ゲノムの数%を占めている。ERV感染が起きたのは数万~数百万年前で、このダイナミックな時間軸で、ERVの病原性は抑え込まれてきた。本研究ではFeLVが感染した後、ERVとの遺伝子組換えによって新たなウイルスが複数にわたって出現しリンパ腫・白血病の発生に関与していることを明らかにした。ERVが病原性に深く関与していることを解明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
目標となっていた研究項目の論文を発表することが出来たことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
1.霊長類や動物ゲノムに存在する内在性レトロウイルスの解析を進め、ウイルスの感染性や抗ウイルス活性を示す分子が存在するかどうか探索する。 2. FcERV-gamma4のウイルス遺伝子の多様性について検討する。 3. FcERV-gamma4 CS-sequenceの機能の探索を行う。
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[Journal Article] Multiple recombination events between endogenous retroviral elements and feline leukemia virus2024
Author(s)
Ngo MH, AbuEed L, Kawasaki J, Oishi N, Pramono D, Kimura T, Sakurai M, Watanabe K, Mizukami Y, Ochi H, Anai Y, Odahara Y, Umehara D, Kawamura M, Watanabe S, Miyake A, Nishigaki K
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Journal Title
Journal of Virology
Volume: 98(2)
Pages: e0140023
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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