2023 Fiscal Year Annual Research Report
シャジクモ藻類の遺伝子機能解析から探る植物多細胞体制の初期進化
Project/Area Number |
23H02539
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
坂山 英俊 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (60391108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 智明 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 助教 (50390688)
加藤 将 新潟大学, 人文社会科学系, 特任准教授 (30624738)
池谷 仁里 神戸大学, 理学研究科, 学術研究員 (30531579)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | シャジクモ藻類 / ストレプト植物 / 多細胞体制 / 遺伝子進化 / ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
陸上植物および各シャジクモ藻類の多細胞体制の進化的関係や初期進化を明らかにするためには、陸上植物祖先のシャジクモ藻類の多細胞体制の発生を司る遺伝子系を明らかにし、陸上植物とシャジクモ藻類を形態と遺伝子のレベルで比較することが必須である。本研究では、シャジクモ類とアオミドロ類において、生殖器官/配偶子嚢の発生を司る遺伝子系に焦点を絞り、陸上植物とその祖先のシャジクモ藻類における発生システムの相同性と相違を順遺伝学と逆遺伝学の両方から解明する。 本年度は、シャジクモ類とアオミドロ類の生殖器官/配偶子嚢の表現型変異を示す突然変異体の分離と交配実験に関する実験を実施した。生体材料として、研究代表者らが概要ゲノムを決定したシャジクモ(Chara braunii)の生態型が異なる交配可能な2系統を用いた。シャジクモは約6週間でプロトネマから接合子形成までの生活環をほぼ同調的に全うする。シャジクモの培養方法は既に確立済みである。アオミドロ類については、独自に野外から採集し、培養株を確立した交配可能な2系統を用いた。アオミドロ類は有性生殖誘導が可能であり、生活環をほぼ同調的に全うする。アオミドロ類の培養方法は既に確立済みである。突然変異原としてEMS(エチルメタンスルホン酸)を用いた。また、植物における発生制御遺伝子のシャジクモにおけるホモログに関してクローニングを行い、機能解析に関する研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シャジクモ類とアオミドロ類における突然変異原を用いた突然変異体の分離と交配実験等に関する順遺伝学の研究はほとんど報告がないため、条件検討に多くの時間を要した。植物における発生制御遺伝子のシャジクモにおけるホモログの機能解析に関する逆遺伝学の実験は順調に実施出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
順遺伝学の実験に関しては、条件検討を重ねて効率的な突然変異体の分離と交配、ゲノム解析等に関する実験を進める予定である。逆遺伝学の実験に関しては、植物における発生制御遺伝子のシャジクモにおけるホモログに関して機能解析に関する実験を進める予定である。
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[Presentation] Structure and regulation of Arabidopsis Myosin XI, MYA22023
Author(s)
Haraguchi, T., Tamanaha, M., Suzuki, K., Yoshimura, K., Imi, T., Morikawa, T., Shoji, N., Kimura, A., Tominaga, M., Sakayama, H., Nishiyama, T., Iwaki, M., Murata,T. and Ito, K.
Organizer
The 33rd International Conference on Arabidopsis Research
Int'l Joint Research
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