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2023 Fiscal Year Annual Research Report

性比を歪める利己的遺伝因子と宿主個体群の存続を可能にする機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23H02557
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNara University of Education

Principal Investigator

小長谷 達郎  奈良教育大学, 理科教育講座, 准教授 (80837790)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 陰山 大輔  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (60401212)
安部 淳  神奈川大学, 付置研究所, 研究員 (70570076)
宮田 真衣  福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (70946681)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2028-03-31
Keywordsキタキチョウ / 共生細菌 / ボルバキア
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は性比を歪める利己的遺伝因子と宿主集団の存続機構を解明することである。メス化共生細菌などの利己的遺伝因子は自身の伝播のためにしばしば宿主の表現型を操作する。この操作は、宿主に有害なことが多く、宿主集団を絶滅に至らしめる場合もある。ところが、このような有害な利己的遺伝因子と宿主集団が長期間存続する例もあり、生物学上の未解決問題となっている。本研究では種子島に生息するキタキチョウとその細胞内共生細菌ボルバキアwFemに着目した。wFemは宿主のメス化を引き起こし、種子島産のキタキチョウでは長期的に蔓延していることがすでにわかっている。このwFemの存続機構の説明として宿主のメタ個体群構造が関係するという仮説がある。この仮説を検証するためにはキタキチョウのメタ個体群構造を把握しそのうえでwFemの感染率をモニタリングしなければならない。そこで今年度は種子島内におけるキタキチョウとその主要な食草であるメドハギの分布を調査し、キタキチョウとメドハギが両方確認された地点(占有パッチ)とメドハギのみが観察された地点(空きパッチ)を明らかにした。他のパッチと地理的に離れたパッチもあったため、キタキチョウが種子島内でメタ個体群を形成している可能性がある。また、比較対象として種子島以外の地点でもキタキチョウを採集した。今後はこの情報をもとに各地点におけるキタキチョウとwFemの動態を調査するとともに、遺伝的な解析を通じてキタキチョウの集団構造を調査していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

キタキチョウの種子島内での分布状況を調査し長期モニタリングに必要な情報を得たため。

Strategy for Future Research Activity

今年度に得た情報をもとに、各地点におけるキタキチョウの感染率を経時的に調査する。空きパッチについてもキタキチョウによる占有の有無を引き続き調査する予定である。平行して室内飼育実験も開始する。

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Published: 2024-12-25  

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