2023 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring the functional significance of granule cells in the olfactory bulb using holographic techniques.
Project/Area Number |
23H02782
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂本 雅行 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (00777865)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 嗅球 / 顆粒細胞 / カルシウムイメージング / 光遺伝学 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの生物にとって嗅覚は、単に外的環境を認識するだけでなく、記憶や情動、行動選択に関わる最も重要な感覚の一つである。嗅球の顆粒細胞は匂い識別に関わる抑制性の介在ニューロンであるが、嗅覚学習の過程において、顆粒細胞がいつ、どのタイミングで機能しているかについてはよく分かっていない。本研究では、イメージング技術ならびに光操作技術を応用することで、嗅球神経回路における顆粒細胞の機能を解明することを目標としている。 嗅球・顆粒細胞の機能を明らかにするため、本研究では嗅覚弁別課題中の顆粒細胞の匂い刺激に対する応答について、2光子励起顕微鏡を用いたin vivoカルシウムイメージングで経時的な計測をおこなった。その結果、2つの匂い刺激のうち、一方の刺激に対して選択的に強く応答するニューロンの割合が学習とともに増加することが明らかとなった。また、これら顆粒細胞の活動は梨状皮質からのトップダウン入力の制御を受けていることが知られている。顆粒細胞をターゲットとする梨状皮質の軸索末端のカルシウムイメージングをおこなったところ、匂い刺激に対するこれらトップダウン入力の応答は嗅覚学習とともに増大することが分かった。さらに、生体脳における顆粒細胞の活動計測と光遺伝学ツールによる神経活動操作を同時におこなうため、カルシウムセンサーをCre依存的に発現誘導可能なトランスジェニックマウスの作製ならびに光遺伝学ツールの条件検討をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2光子カルシウムイメージングによって、嗅覚弁別課題中の顆粒細胞の活動の動態ならびにその回路メカニズムについて明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
顆粒細胞のカルシウムイメージングによる活動計測と、光遺伝学ツールおよびLCOS-SLMによる神経活動操作を同時におこなうためのシステムの確立をおこなう。
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Research Products
(4 results)