2023 Fiscal Year Annual Research Report
miRNAを含むMSC-細胞外小胞による腱修復機構を基盤にした新規治療法の開発
Project/Area Number |
23H03030
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安達 伸生 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (30294383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
味八木 茂 広島大学, 病院(医), 特定教授 (10392490)
亀井 直輔 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (70444685)
中佐 智幸 広島大学, 医系科学研究科(医), 寄附講座准教授 (60467769)
宿南 知佐 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (60303905)
河崎 陸 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (40836194)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 腱修復 / microRNA / 細胞外小胞 / 間葉系幹細胞 / ノックアウトマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
腱や靭帯は、運動機能の中心的役割を担うが、分子生物学的な情報は他の運動器に比べて極めて少なく、その治癒を促進する治療法は未だ開発されていない。昨年度までに、遺伝子発現制御ネットワークに重要な因子であるmicroRNA(miRNA)の生成に重要なプロセッシング酵素Dicerを腱・靭帯特異的にノックアウトしたマウスが腱の低形成を示すことを報告した。そして、この表現系に関与する腱組織で高発現しているmiRNAを同定した。本年度は、このmiRNAのノックアウトマウス作製を行った。このノックアウトマウスは、発生過程に大きな異常なく正常に生まれてきており、肉眼的には異常は認められていない。現在、解析に使用するために繁殖中であり、次年度よりノックアウトマウスにおけるアキレス腱の組織学的解析や損傷修復過程における影響について詳細な解析を行う。また、アキレス腱損傷モデルマウスにmiRNAを含む間葉系幹細胞(MSC)-細胞外小胞(EV)を局所投与することで、その治療効果を得られることを明らかにしたが、さらに治療効果を高めるためにコレステロールを末端に修飾したポリエチレングリコールを合成し、それを用いたゲル化EV作製を試みた。そして、このゲル化EVのインジェクタブル性、EVの徐放能を確認し、このゲルから放出されたEVが培養細胞へと取り込まれることを確認した。次年度より、このゲル化MSC-EVをアキレス腱損傷モデルマウスへと投与し、その治療効果について評価を行う予定である。今後、同定したmiRNAを豊富に含んだゲル化MSC-EVをアキレス腱損傷モデルマウスに局所投与し、その治療効果を明らかにするとともに、同定miRNAの腱発生・成熟や修復への役割を遺伝子改変マウスにより明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たに作製していた同定miRNAのノックアウトマウスも完成し、解析可能な状態となりつつある。また、細胞外小胞のゲル化条件にも目処が立ち、ゲル化細胞外小胞の機能も確認できたことから、おおむね順調に進展している
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Strategy for Future Research Activity |
miRNAノックアウトマウスにおけるアキレス腱の組織学的解析、生体力学的解析などを実施することで、同定miRNAの腱・靭帯の発生・成熟における機能を明らかにするとともに、アキレス腱損傷モデルを用いて腱損傷修復過程における影響についても同様の解析を行う。さらに、腱組織より単離した腱細胞や腱前駆幹細胞を用いて遺伝子発現解析を行なう。治療への応用としては、インジェクタブルなゲル化に成功したMSC-EVをアキレス腱損傷モデルマウスへと投与し、その治療効果について評価を行う予定である。さらに、同定したmiRNAを豊富に含ませたゲル化MSC-EVをアキレス腱損傷モデルマウスに局所投与し、その治療効果についても明らかにするとともに、腱前駆幹細胞を蛍光標識できるマウスを用いて腱損傷修復機構及び同定miRNAを含むMSC-EVの修復機構を明らかにしていく。
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[Presentation] Local Administration of CD1530, Selective RARγ Agonist, Facilitates Tendon Healing by Modulating the Healing Environment Including Reduced Heterotopic Ossification in a Mouse Achilles Rupture Model2024
Author(s)
Dilimulati Yimiti, Kenta Uchibe, Minoru Toriyama, Yuta Hayashi, Yasunari Ikuta, Tomoyuki Nakasa, Haruhiko Akiyama, Chisa Shukunami, Nobuo Adachi, Shigeru Miyaki
Organizer
Orthopaedic Research Society 2024 Annual Meeting
Int'l Joint Research
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