2024 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of molecular mechanisms involved in the diversity and plasticity of uterine cancer stem cells and development of novel multifaceted therapies
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23K27735
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
加藤 聖子 九州大学, 医学研究院, 教授 (10253527)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 佳樹 九州大学, 工学研究院, 教授 (70284528)
森 健 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70335785)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | 子宮体癌 / がん幹細胞 / 治療抵抗性 / 腫瘍免疫 |
| Outline of Annual Research Achievements |
子宮体がんの罹患率は最近15年間で3倍と増加しており、対策が急がれる婦人科がんの一つである。特に進行期の低分化癌、漿液性癌、癌肉腫は治療抵抗性である。治療抵抗性の要因として、がん組織に存在するがん幹細胞の存在が考えられている。幹細胞は自己複製能と多分化能を持つ細胞と定義されるが、最近、がん幹細胞には可塑性や多様性があること、周囲のがん微小環境と相互作用を持つことが報告され、それぞれを克服する多角的な治療戦略が必要である。 我々は子宮体癌がん幹細胞の解析を行い、浸潤能や転移能獲得、周囲の微小環境には上皮間葉移行(EMT)や癌幹細胞から分泌されるSPARC・fibronectinが重要であることを報告してきた。また、胚細胞や癌細胞で発現が報告されているYBX2遺伝子を癌細胞に導入し脱分化させ、未分化ながん幹細胞が誘導することに成功し、YBX2が可塑性に関与していることを示した。さらにこの手法を用いて、がん幹細胞形質維持にはERKリン酸化阻害酵素のDUSP6、治療抵抗性や癌幹細胞の可塑性にはcancer testis antigenであるCT45A5が重要であることを明らかにした。DUSP6はERKリン酸化を阻害するが、AKTリン酸化を亢進させており、子宮体癌のdriver遺伝子の一つであるRASを介する経路に関連すると考えられる。 本研究では子宮体癌細胞株、子宮体癌や癌肉腫の臨床検体組織を用いて上記の蛋白を発現する細胞の生物学的特性、臨床病理学的特徴を検討するとともに、シングルセル解析により、幹細胞の多様性に関与するゲノム情報の詳細を解析する。また、CT45A5の腫瘍免疫への関与の検討を行うとともにSPARCやDUSP6を標的とした新規治療薬の開発を試み、がん幹細胞の多様性やその周囲微小環境を標的とした治療法を開発する。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DUSP6発現とKRAS変異の臨床病理学的検討と治療薬の開発に関しては昨年度TCGAの解析や子宮体癌細胞株にDUSP6を形質導入し、PI3K阻害剤alpelisibの効果を確認した。今年度はAlpelisibとPclitaxelの相乗効果を確認し、その機序としてアポトーシスが関与していることを確認した。CT45A5発現癌細胞の腫瘍免疫への影響の検討に関しては、昨年度子宮体癌組織より組織浸潤T 細胞をFACSでCD3陽性CD4陽性T細胞、CD3陽性CD8陽性T細胞を分取し、それぞれのシングルセルRNAシークエンスへ提出したが、今年度はその解析を行い、CT45が発現した子宮体癌の腫瘍間質でTregの発現が多いことを見出した。SPARCを用いたがん幹細胞と周囲の微小環境を標的とした新規薬剤の開発に関しては、免疫細胞に焦点をあて解析を始めた。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度は、DUSP6発現とKRAS変異の臨床病理学的検討と治療薬の開発に関してはDUSP6ノックダウン細胞を樹立し、alpelisibの効果を強制発現細胞株の結果と比較する。また、3次元培養や動物実験での解析も加える。CT45A5発現癌細胞の腫瘍免疫への影響の検討に関しては、CT45A5発現と免疫チェックポイント阻害剤の治療効果と腫瘍間質のTregの浸潤の度合いを解析する。CT45A5が免疫チェックポイント阻害剤の治療効果予測マーカーになるかを検討する。SPARCを用いたがん幹細胞と周囲の微小環境を標的とした新規薬剤の開発に関しては、アルブミン結合型エルブリン作成が難航しているため、SPARC発現間質の免疫細胞を解析し免疫チェックポイント阻害剤の標的になるかを検討する。
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| Causes of Carryover |
当初の計画では、SPARCを標的とした治療薬を開発する予定であったが、構造上作成が困難であることが判明した。よって、SPARCを直接標的とはせずに、SPARCを発現している腫瘍間質の免疫細胞を解析し、それを利用する方法に変更したため、治療薬の開発費の分を令和7年度に回した。
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[Presentation] Initial epigenetic alteration induced by aberrant activation of RAS-MAPK signaling in non-transformed cells2024
Author(s)
Onoyama I, Yagi H, Asanoma K, Kawakami M, Hachisuga K, Tomonobe H, Maenohara S, Kodama K, Yasunaga M, Yahata H, Kato K
Organizer
第76回日本産科婦人科学会学術講演会
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[Presentation] BHLHE40 regulates energy metabolism mediated by a PPM phosphatase-AMPK axis in endometrial cancer cells2024
Author(s)
Asanoma K, Yagi H, Onoyama I, Kawakami M, Tomonobe H, Hachisuga K, Maenohara S, Kodama K, Yasunaga M, Yahata H, Kato K
Organizer
第76回日本産科婦人科学会学術講演会
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[Presentation] Molecular targets & new antitumor agents ; P-3309 A treatment strategy for endometrial cancer focusing on KRAS mutation and DUSP6 expression2024
Author(s)
Kawakami M, Tomonobe H, Hachisuga K, Maenohara S, Kodama K, Yagi H, Yasunaga M, Onoyama I, Kazuo Asanoma, Yahata H, Kato K
Organizer
第83回日本癌学会学術総会