2023 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular analysis of regenerative or augmented jaw bone
Project/Area Number |
23H03095
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西村 正宏 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (00294570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 正和 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00456683)
小戝 健一郎 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (90258418)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 骨再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
安定した顎堤の確保は予知性の高い補綴治療において重要な要素である。細胞治療、特に 顎骨骨髄由来間葉系幹細胞(MBMSC)の使用は広範囲の骨増生を行うために有効な方法として期待されるが、これまで移植細胞側の性能ばかりに着目した研究が多く、MBMSCを移植した後の生体内での詳細な細胞動態は依然として不明である。MBMSC移植による骨増生治療を実現するためには、生体内でMBMSCがどのように骨増生を誘導しているのかを詳細に知る必要がある。 そこで当該年度は、マウス抜歯モデルを作成し、抜歯窩の骨治癒過程におけるMBMSCの動態について評価をおこなった。本研究ではMSCの分子マーカーとしてreptin receptor (LepR)とAxin2を用いた。正常顎骨骨髄内にはLepR陽性MSC(LepR+MSC)、Axin2陽性MSC(Axin2+MSC)、さらにLepRとAxin2の二重陽性MSC(LepR+/Axin2+MSC)の存在が認められ、主に血管周囲や骨髄洞内に局在が確認された。次にマウス下顎第2臼歯抜歯モデルを作成し、抜歯窩の骨修復過程におけるLepR+MSC、Axin2+MSC、LepR+/Axin2+MSCの変化を経時的に評価した。抜歯窩における骨形成過程において、各MSCは局在する部位や骨形成部位に出現してくるタイミングも異なることが明らかとなった。また、各MSC由来の骨芽細胞も局在部位が異なることが明らかとなった。これらの結果から、分子発現パターンの異なるMSCは骨修復過程において担う役割が異なっている可能性が見出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は顎骨骨髄中に存在するMSCの生体内での動態を探索し、顎骨骨髄内に分子発現の異なる複数のMSCが存在することが明らかとなった。またそれらの細胞は骨修復過程においてそれぞれ役割が異なっている可能性を初めて見出すことができた。しかし、各細胞の機能解析には至らず、次年度以降に解決すべき課題となった。
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Strategy for Future Research Activity |
顎骨骨髄中に存在が確認されたLepR+MSC、Axin2+MSC、LepR+/Axin2+MSCの骨修復における役割を解明するために、マウス抜歯モデルを作成し、経時的に組織を採取し、免疫染色後に各細胞をレーザーマイクロダイセクションによってそれぞれ単離をおこなう。得られた細胞においてトランスクリプトーム解析をおこない、各細胞に発現する分子の網羅的解析をおこなう。 また、骨形成部位でどのような制御機構が働き、これらの細胞において骨形成が誘導されるかは不明である。そこで、上記と同様に抜歯モデルを作成し、抜歯後3、7日目に組織を採取し、採取した組織を空間トランスクリプトーム解析によって、位置情報を保持したまま各分子発現の異なるMSCを取り巻く分子発現の変化を網羅的に解析し、顎骨MSCの機能制御機構を解明する。
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