2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of high-fat diet intake during pregnancy on the skin of newborns and factors contributing to exacerbation and susceptibility.
Project/Area Number |
23H03211
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
樋口 幸 (石川幸) 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (10567209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 成一 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (40360060)
大貝 和裕 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40706983)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 高脂肪食摂取 / 妊娠期 / 皮膚影響 / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
新生児期の皮膚トラブルは、新生児から乳幼児へと成長する過程においてアレルギー性疾患のリスク因子となる。これまでの研究で、妊娠中の母親の食事が出生児の健康状態に影響を与える可能性が示唆されている。高脂肪食摂取は、宿主の腸内環境を悪化させ、皮膚トラブルや免疫力低下を引き起こすが、妊娠中の高脂肪食摂取が胎児や出生児の皮膚にどのような影響を与えるのかは明らかにされていない。そこで本研究では、妊娠期の高脂肪食摂取が出生児の皮膚ならびに免疫機能に及ぼす影響について、妊娠マウスを用いて基礎的知見を得ることを目的とするとともに、母親の腸内環境の改善が出生マウスの皮膚症状の軽減に繋げられるかの探索を行う。 2023年度は、妊娠期の高脂肪食摂取が出生児の皮膚に与える影響について明らかにするために、妊娠マウスを用いた動物実験を実施した。まず、妊娠期の高脂肪食曝露が出生児の皮膚状態にどのような影響を及ぼすのか調べるために、HR-1妊娠マウスに一般飼料と、3種類の脂肪添加食(脂肪エネルギー比率:30%, 45%, 60%)を妊娠6日目から摂取させた。出生マウスの皮膚への影響については、肉眼的皮膚所見、皮膚バリア機能、皮膚組織内の炎症反応について、生後6週間まで経時的に評価を実施している。今後、生化学的評価、病理学的手法、および腸内細菌叢の解析を実施し、妊娠中の高脂肪食摂取が児の皮膚へ及ぼす影響について明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
使用するHR-1ヘアレスマウスの交配・繁殖に要する時間等、試験動物製造元の都合により、1回の納品数は10腹が上限となった。このことにより、予定した計画を4回に分けて実施せざるを得なくなり、当初より時間を要することとなった。 さらに、「令和6年能登半島地震」の発生を受け、研究分担者の所属施設ならびに分析装置の被害状況や教育業務等の確認を最優先とし、計画より2か月遅れて実験を開始した。そのため、やや遅れているとした。 しかし、変更後の計画ではおおむね順調に実験が進んでおり今後も続行可能と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
実験動物の確保が課題であったが、試験動物製造元と今後のスケジュールについて調整を行い、納品数に上限はあるものの今後は安定的に実験動物が確保できる体制が整った。試験に要する期間が長期間となる点については、実験補助等の人材を確保して円滑に進むように計画を修正したことで対応可能であると考える。
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