2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of evaluation method and early diagnosis system for alveolar destruction (emphysema) caused by Heated Tobacco Products and combustion cigarettes.
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23H03333
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大森 久光 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (70271442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒澤 一 東北大学, 事業支援機構, 教授 (60333788)
緒方 裕光 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (50185500)
稲葉 洋平 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (80446583)
大坪 和明 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (30525457)
欅田 尚樹 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (90178020)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 加熱式たばこ / 肺気腫 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、まず、加熱式たばこ使用者、紙巻たばこ喫煙者、加熱式と紙巻たばこ併用者、非喫煙者、COPD患者をリクルートし、質問票調査および尿、血清を採取する。 次に、曝露・吸収分布・代謝の指標により曝露状況を確認し、DNA損傷・初期生体影響指標、肺胞破壊の指標と胸部CT画像による気腫病変(肺胞破壊)、呼吸機能、炎症のマーカーなどの臨床指標を組み合わせて分析・評価することで、肺への健康影響(肺胞破壊)を明らかにする。研究の進め方としては、以下の2つの研究を中心に行う。研究1:デスモシン、イソデスモシンを用いた肺胞破壊の評価、研究2:フィブリン-3を用いた肺胞破壊の評価 本年度は、以下の研究を行った。人間ドック受診者を対象に2414名をリクルートした。質問票とドックデータの突合を行った。2414名のうち、呼吸機能未受診者、非協力者、呼吸機能に影響を及ぼすと考えられる肺の手術後を除外した2377名を対象とした。そのうち、「CT肺気腫あり」56名の内訳は、加熱式たばこ使用者が11名、紙巻たばこ喫煙者13名、加熱式たばこと紙巻たばこ併用者1名、過去喫煙者24名、非喫煙者1名であった。また、2414名中、呼吸機能未受診者、非協力者、呼吸機能に影響を及ぼすと考えられる肺の手術後を除外後、胸部CT検診正常範囲、呼吸機能正常、非喫煙者を抽出した11名を正常コントロールとした。 今後、これらの対象者について、回収した余剰尿よりデスモシン、イソデスモシンの測定を、余剰血清よりフィブリン-3を測定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対象1として、研究協力機関の協力により、健診受診者および企業の従業員等を対象に、①加熱式たばこ使用者、②紙巻たばこ喫煙者、③加熱式と紙巻たばこの併用者、④非喫煙者(ネガティブコントロール)の4群を含む2414名をリクルートし、質問票調査、尿および余剰血清を採取できたこと。対象Ⅱとして、CT肺気腫(CTで肺気腫あり)56名をリクルートできたこと。目標対象者を3年間で1群あたり50名ずつと設定していたので、初年度としては、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、加熱式たばこ単独喫煙および加熱式および紙巻たばこの併用によるデスモシン、イソデスモシン、フィブリン-3について測定を行い、関連について検討する。 曝露・吸収分布・代謝、DNA損傷・初期生体影響指標の指標により曝露状況を確認し、肺胞破壊の指標(デスモシン、イソデスモシンおよびフィブリン-3)と胸部CT画像上の気腫病変(肺胞破壊)の程度および呼吸機能との関連について評価する。加熱式たばこのみ使用、紙巻たばこのみ喫煙、両製品の併用、紙巻たばこ喫煙から加熱式たばこへの変更の影響も評価する。
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