2023 Fiscal Year Annual Research Report
Creating out of GPU core computation techniques and their deployment over cycle-sharing systems
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23H03371
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊野 文彦 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (90346172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
置田 真生 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (50563988)
桝井 晃基 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教 (70897793)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | アウトオブコア計算 / GPU計算 / 高性能計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,GPUメモリに乗り切らない大規模データを高速処理できるアウトオブコア計算技術を記述系とともに創出することである.本技術は,これまで避けられてきたCPU・GPU間のデータ転送を敢えて活用するだけでなく,データ再利用技術やオンザフライ並列圧縮技術による効率化を施す.さらに,本技術を家庭やオフィスで日常的に使われているGPUによるサイクル共有システム上に量子シミュレータなどの大規模応用を展開する.これら未解明課題の解決により,GPUの弱点であるメモリ容量の制約を克服し,GPU向けアウトオブコア計算技術の有用性を示す.令和5年度は以下の課題に取り組んだ. まず,NVIDIA社のGPU向け開発環境Compute Unified Device Architecture(CUDA)で記述されたステンシル計算を拡張し,データ再利用技術やオンザフライ並列圧縮技術を組み込んだ実装を開発した.開発した実装は,データ再利用技術の効果を高めるために,GPUメモリ使用量を削減できるバッファ方式を持つ.実験の結果,この方式はメモリ使用量を21%削減し,データ再利用の範囲を拡げることができた.これにより2.1倍の高速化を達成した. 次に,ルーフラインモデルに基づく性能モデルを構築し,オンザフライ圧縮による高速化が見込めるステンシルの形状を分析した.結果,参照数の少ない星型ステンシルに対してはデータ圧縮による性能改善が見込めることが確認できた.一方,参照範囲の広い箱型ステンシルはGPU上の計算が性能を支配していて,データ圧縮による性能改善は難しいことが判明した. 最後に,現有設備の持つ8台のGPUをPCIe4.0バスで接続できる最新のGPUに更新し,来年度以降の開発を遂行し性能を評価するためのテストベッドを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画における順番を変更し,特定のステンシル計算においてデータ再利用ならびにオンザフライ圧縮を先行して実現した.一方,記述系の実現については準備を進めているところである.一部を先行して実現できたことから,進捗は計画通りである.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画にしたがい,GPUメモリに乗り切らない大規模データを高速処理できるアウトオブコア計算技術を実現していく.また,最適化手法に関する成果を国内外で発表し,他の研究者からの意見を反映していく予定である.
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Research Products
(7 results)