2024 Fiscal Year Research-status Report
Prediction on infectious disease control driven SARS-CoV-2 evolution for living with COVID-19
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23K28187
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩見 真吾 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (90518119)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野下 浩司 九州大学, 理学研究院, 助教 (10758494)
山口 諒 北海道大学, 先端生命科学研究院, 助教 (80812982)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Keywords | データ解析 |
| Outline of Annual Research Achievements |
温暖化や都市化など環境変動を考慮したウイルス進化の研究は皆無ではないが、これまで進められてきた研究の多くは、環境-宿主-ウイルスの階層性を全く(あるいは一部しか)考慮していないという問題がある。リアルタイムに進んでいる新型コロナウイルスの進化では、感染拡大に対する感染症対策が宿主の行動変容を促し、急激に宿主環境が変化することで、すぐさまウイルス進化にフィードバックがかかる。環境-宿主-ウイルス動態の階層性・即時性が考慮できていないという課題を解決するために、本研究では、数理情報科学の視点から『環境と宿主とウイルス』の3者が階層をまたぎ、複雑に相互作用することで織りなす進化動態を最先端数理科学技術と人工知能技術を融合し、網羅的かつ定量的に解明することを目的とする。ウィズコロナを目指した現在、COVID-19に対する感染症対策では、ソーシャルディスタンスの確保や感染者隔離、大規模イベントの取り止め等の行動制限が重要な位置を占めることは明らかである。このようなヒトを含む宿主の行動変容は、接触パターンに代表されるように感染宿主の周辺環境を急激に変えることに直結する。本研究課題では、数理情報科学の視点から『環境と宿主とウイルス』の3者が階層をまたぎ、複雑に相互作用することで織りなす進化動態を最先端数理科学技術と人工知能技術を融合することで網羅的かつ定量的に解明していく。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
人工知能技術を組み込んだ網羅的なシミュレーションを実施した結果をnature communicationから報告し、また、プレスリリースを行うことで64のメディア媒体に報道されたから。
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| Strategy for Future Research Activity |
今年度は、医薬品を伴わない感染症対策のウイルス進化への影響分析について説明する。新型コロナウイルス感染症などに対する感染症対策では、ソーシャルディスタンスの確保や感染者隔離、大規模イベントの取り止め等の行動制限により行動変容が実行・維持される。その結果、接触パターンに代表されるように宿主環境が急激に変化することで感染症対策が駆動するウイルス進化が促進されると考えられる。まず、計画(2)で推定したパラメータ(分布)と計画(1)で開発したマルチスケールモデルを用いて計画(3)のアプローチにより現時点での宿主環境下における新型コロナウイルスの適応度を分析する。なお無・有症候感染者ではパラメータ分布が異なるなど計画(2)で層別化したグループ毎の分析も実施する。次に、感染症対策による宿主の行動変容の影響を踏まえるために[他宿主との接触パターン]を変化させ、日々の接触が少ない宿主環境を負の二項分布などで再現する。計画(3)で開発した進化シミュレータにより宿主環境の変化とウイルス性状の進化のパターンを分析することで、感染症対策が及ぼすウイルス進化への影響の網羅的分析ができる。そして、これらの網羅的分析から予測できる未来の宿主環境下における新型コロナウイルスの適応度と現時点の適応度を比較することで感染症対策を決定するうえで鍵となる知見を抽出する。たとえば、感染症対策に駆動されたウイルス性状の変化が明らかになれば、[感染性期間]や[接触あたりの感染確率]など感染病態に関する情報を得ることができるので、適切な感染者隔離の戦略やガイドラインの整備、ウイルス排出量や期間を最小化する治療・ワクチン接種戦略の提案等の貢献も可能になる。
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| Causes of Carryover |
研究が予期しない方向に進展したため、当初の計画を変更し、データ分析を目途が立つまで先行して進めた。また、次年度に専門家との打ち合わせを行い、専門知識を提供してもらうため、一部の研究費を繰り越した。
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[Journal Article] Stratification of viral shedding patterns in saliva of COVID-19 patients2024
Author(s)
H. Park, R. Yoshimura, S. Iwanami, K. S. Kim, K. Ejima, N. Nakamura, K. Aihara, Y. Miyazaki, T. Umeyama, K. Miyazawa, T. Morita, K. Watashi, C. B. Brooke, R. Ke, S. Iwami and T. Miyazaki
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Journal Title
eLife
Volume: 13
Pages: RP96032
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Modelling the effectiveness of an isolation strategy for managing mpox outbreaks with variable infectiousness profiles2024
Author(s)
Y. D. Jeong, W. S. Hart, R. N. Thompson, M. Ishikane, T. Nishiyama, H. Park, N. Iwamoto, A. Sakurai, M. Suzuki, K. Aihara, K. Watashi, E. O. de Coul, N. Ohmagari, J. Wallinga, S. Iwami and F. Miura
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 15
Pages: 7112
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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