2023 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケール構造モデリングの実現による行動変容を促す検索・推薦システムの開発
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23H03503
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原川 良介 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (20787022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩橋 政宏 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (30251854)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | データマイニング / 情報検索・推薦 / マルチメディア信号処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,それぞれのユーザに最適な未来の有益情報を提供するマルチスケール構造モデリングを新たに実現し,行動変容を促す検索・推薦システムを開発することを目的としている. 2023年度は,Twitter(現X)上の単語を時系列信号すなわちトレンドとして処理可能とするシーズ技術を発展させ,新たな成果を得た.シーズ技術は,雑多なトレンドの間接相関を抑制することで,異なる時期にピークを持つトレンドのクラスタ(波形が類似したトレンドの集合)を抽出できるが,複数得られるクラスタの判別は出来ない.新たな成果は,災害に対する人々の関心抽出を目的として,毎年のように観測されるクラスタと稀にしか観測されないクラスタを判別可能とした.具体的には,Twitter上の2014年から2022年の6月1日から8月31日の猛暑・酷暑に関する人々の発言を収集した.さらに,シーズ技術に対して,異なる年に得られるクラスタの類似性を調整する正則化を新たに導入した.これにより,気温上昇に伴う水分補給への関心を毎年のように観測されるクラスタとして,猛暑・酷暑下の東京オリンピックへの関心を稀にしか観測されないクラスタとして判別可能とした. さらに,2025~2026年度に予定していた検索・推薦システムについても,先行して成果を得た.具体的には,画像とテキストから成るコンテンツのsequential推薦において,画像とテキストの寄与度を各々算出し,寄与度に応じて統合することで,説明性を担保しながら推薦精度を向上する手法の構築に成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたトレンドの顕在化技術や災害対策等への応用技術の構築に成功した.さらに,2025年度以降に計画していた検索・推薦システムについても,先行して理論構築に成功した.本年度は,査読付き学術論文誌1編,査読付き国際会議2件,国内学会2件の対外発表を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画に従い,物理・ソーシャルデータからのトレンド抽出および予測・シミュレーション技術の構築を行う予定である.先行して成果を得られた検索・推薦に関しても,理論の高度化とともに災害対策等に応用できるシステム開発に着手する予定である.
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Research Products
(6 results)