2023 Fiscal Year Annual Research Report
北太平洋中高緯度域の新生産に貢献するケイ藻類と窒素固定ラン藻類の動態変化の解明
Project/Area Number |
23H03516
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 光次 北海道大学, 地球環境科学研究院, 教授 (40283452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高尾 信太郎 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主任研究員 (80767955)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 北太平洋 / ケイ藻類 / 窒素固定ラン藻類 / 季節変化 / 経年変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
北太平洋を定期的に航行する協力商船New Century 2(トヨフジ海運株式会社)を用いて、航海中、船底から船内実験室まで汲み上げられた表層海水を昼間に毎日1回採取した。ケイ藻類および窒素固定ラン藻類の動態を評価するための植物プランクトン色素試料と遺伝子(DNAおよびRNA)試料については、海水の濾過を行い、得られたフィルター試料を冷凍保存した。水温、塩分、光合成有効放射量、硝酸塩濃度、海水中の二酸化炭素分圧については、同商船に備えた各種センサーで連続測定した。硝酸塩センサーデータの検証・校正等のための海水栄養塩試料は、冷凍保存し、陸上で分析した。また、2023年6月に学術研究船白鳳丸(海洋研究開発機構)を用いた西部北太平洋亜寒帯域KH-23-2次研究航海に参加し、協力商船観測と同様の試料および環境データを取得した。 上記の協力商船および研究船で取得した植物プランクトン色素試料を超高速液体クロマトグラフィー(UHPLC)で解析を行った。また、2014年以後に上記の協力商船で取得した遺伝子試料について、ケイ藻類と窒素固定ラン藻類に特有の遺伝子断片のコピー数を定量PCR法で評価した。さらに、次世代シーケンサーによるアンプリコンシーケンス解析を行い、ケイ藻類とその群集組成の把握を行った。ケイ藻類の現存量、組成、生産力に対する各環境因子(水温、塩分、硝酸塩とそれ以外の栄養塩(リン酸塩、ケイ酸塩等)の濃度とそれらの比、海水炭酸系パラメータ、中規模渦運動エネルギー、海面高度等)の影響を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度の研究実施計画に従い、概ね予定通り研究を実施し、得られた成果を学会で発表することが出来たことから。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、引き続き、協力商船観測を進めると共に、取得した試料の解析を進める。また、国内外で学会発表を行う。さらに、国際誌に成果発表をするため、論文執筆を行う。
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[Presentation] The impact of marine heatwaves on phytoplankton community changes in the subarctic coastal region of southeastern Hokkaido, Japan2023
Author(s)
Isada, T., Y. Taniuchi, H. Kasai, T. Shikata, U. Kawata, W. Angraini, S. Kida, K. Tanaka, T. Nakamura, T. Yoshimura, K. Suzuki
Organizer
International Conference on Harmful Algae
Int'l Joint Research
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