2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development and assessment of sustainability in forestry-agriculture collaboration through Satoyama broadleaf forest management
Project/Area Number |
23H03596
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
吉川 直樹 滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (10583271)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 泰稔 立命館大学, 理工学部, 教授 (20372667)
加用 千裕 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (50550183)
久保 幹 立命館大学, 生命科学部, 教授 (60249795)
天野 耕二 立命館大学, 食マネジメント学部, 教授 (80167957)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 森林バイオマス / 農林業連携 / 資源循環 / ライフサイクルアセスメント / 土壌肥沃度 |
Outline of Annual Research Achievements |
農林業連携モデルの効果を評価する手法を構築するため、分析対象とする技術の絞り込みを行った。熱利用を含むバイオ炭の利活用、薪およびチップの農業利用、きのこ原木、森林資源を活用した堆肥(バーク堆肥)の利用、また農業以外での利用としては薪炭材のほか、製材利用やチップ利用が評価の候補となり、これらを組み合わせた評価が必要であると考えられた。 ライフサイクルアセスメント(LCA)による農林業連携の評価のために、いくつかの利用方法についてプロセスデータの収集を行った。バイオ炭の生産プロセスや薪の農業利用(茶の焙煎加工)に関する情報をヒアリングや文献調査により収集した。後者については、ヒアリング結果をもとに自然栽培茶を対象にライフサイクル温室効果ガス排出量を試算した。ライフサイクル全体の排出量において製茶加工の占める割合が高いこと、生産地近隣で調達された薪の利用により、慣行栽培茶に比べて大幅な排出削減が可能であることが明らかになった。また、調査対象地域との連絡調整を行い、現地調査のための体制を構築した。 土壌のモニタリングを通じて最適な施肥管理を行うため、土壌肥沃度指標(SOFIX)などの常時計測の困難な指標を計測可能な指標で予測する手法を検討した。現在、実験圃場内の日射量の異なる土壌にセンサを設置し、土壌温度(℃)、土壌EC(mS/cm)および土壌水分(%)を1時間毎の頻度でモニタリングしている。これらのモニタリングデータの基本統計量を説明変数とすることで、日射量の異なる土壌を識別できることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた調査対象地が変更となったため、体制構築のため進捗にやや遅れが生じている。ただし、現地調査を除く研究状況には大きな遅れはない。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査対象地での研究実施の目途がついたため、現地での情報収集を積極的に進める。収集した情報をもとに、現状における物質フローや経済フローの推計を行う。また、農林業資源の利活用における環境負荷削減効果をLCAにより推計する。 土壌の質に関わる指標の予測手法についても、引き続き実験圃場における検討を進める。
|
Research Products
(36 results)