2023 Fiscal Year Annual Research Report
Interaction Design for Circular Economy Based on the Dynamics of Subjective Value for Objects
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23H03685
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
ソン ヨンア 法政大学, デザイン工学部, 教授 (20831423)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 主観的価値 / 循環型 / インタラクションデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,個人がモノを使用する際に生じる主観的な経験・思い出・愛着のような感情的側面がモノに対する主観的価値を変動させるダイナミクスを明らかにした上で,適切なタイミングで所有するモノの主観的価値の再評価を促すインタラクションデザインを構築し,主観的価値の総和と資源利用の効率を向上させる方法論を明らかにすることである. 本研究は,モノの価値判断のタイミングを既存の購買行為が生じる瞬間だけでなく,購買後に使い続ける期間まで拡張させ,モノに対する日常的な主観的価値の変化を理解し,倫理的義務感ではなく日常の中でよりポジティブかつ気持ち良くモノの持続的使用や価値構造の認識の変容を促すアプローチを目指している.. 1年目は,モノに対する感情的要因とその結果変化する主観的価値の関係性を示すダイナミクスモデルの推定を行い,次年度のインタラクション設計に活用する.まずは,アンケートとインタビューを用いた調査研究および少人数ワークショップを用いた事例分析を行い,主観的価値の特徴を整理する軸となりうるキーワードを調査した.モノに対する愛着について調査した結果、愛着生成のタイミング,価値の時点(過去か未来か),他者の関わりの有無,実用性,無意識,ポジティブネガティブなど,主観的価値のダイナミクスに関わるキーワードがいくつか得られ,整理整頓や廃棄に関する調査では,保有数・消費期限・スペースのサイズ・廃棄の手間・猶予期間などの環境的要因となりうるキーワードが得られた. 今後は,これらのキーワードを参考にしながら,「◯◯することで〇〇のような感情が生まれ,主観的価値が上がる/下がる」といった要因と結果を説明できる基本ルールをできるだけ多く蓄積させ,モノに対する感情的要因とその結果変化する主観的価値の関係性を示すダイナミクスモデルの推定を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
妊娠・出産に伴う研究中断期間が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
育休から復帰後、少人数ワークショップやインタビューを引き続き行う予定である.より具体的なエピソードベースの調査として,アンケート,インタビュー,少人数ワークショップを通じて「◯◯することで〇〇のような感情が生まれ,主観的価値が上がる/下がる」といった要因と結果を説明できる基本ルールをできるだけ多く蓄積させ,モノに対する感情的要因とその結果変化する主観的価値の関係性を示すダイナミクスモデルの推定を行う.
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