2023 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of antibody-related complement activation through specific antigen-antibody interacations
Project/Area Number |
23H03748
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
白石 貢一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (40426284)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ポリエチレングリコール / IgM抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は免疫応答の初期応答を担うIgM抗体の構造的、化学的性質に着目し、補体活性を担う抗PEG IgM抗体のCu3、Cu4領域に作用するPEG分子を作製し、速やかに抗PEG IgM抗体の補体活性能を抑える手法を開発することである。第一に、補体C1の活性はIgM抗体背部Cu3の特異的ペプチド(DLPSP)に結合することが強く関連すると考えられているため、このペプチドに結合可能なPEG分子、さらには、IgM抗体に結合した後に、そのIgM抗体の分解促進を行う分子の作製を行う必要がある。補体C1はIgM抗体背部Cu3の特異的ペプチド(DLPSP)に結合させるため、DLPSPに並列的に結合が可能なフェニルアラニン、アルギニンが必要である。すなわち、平面的な疎水場とカチオン性を導入したPEG誘導体を合成する必要がある。 PEGの片末端にフェニルアラニンを重合させたブロック共重合体を作成したが、その疎水性相互作用の強さから溶解性に課題が生じた。そのため、水溶液への溶解性改善と抗体への作用を改善させる高分子を作製するために、親水性カチオンとしてのアルギニン酸の導入、または親水性アミノ酸としてのアスパラギ酸導入後のカチオンへの変換を検討する。加えて、分解促進を促すためにシステインの導入を行う。PEG鎖に対して親水性ポリアミノ酸を含めてランダム共重合体の作製を行い、抗PEG IgM抗体の分解促進を促す作用を評価する。抗PEG IgM抗体の分解促進はGPCや電気泳動法により確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
合成した高分子の特性から改善の必要性があるため、早急に最適条件を見出す必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
水溶液への溶解性改善と抗体への作用を改善させる高分子を作製するために、親水性ポリアミノ酸の導入、およびシステインの導入を行う。
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