2023 Fiscal Year Annual Research Report
Direct CO2 capture from air using ionic liquid-based accelerated transport membranes
Project/Area Number |
23KF0006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邉 賢 東北大学, 工学研究科, 教授 (40312607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YU GANGQIANG 東北大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Keywords | CO2 / 水素化 / ギ酸 / イオン液体 / 触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
二酸化炭素(CO2)は、気候変動を引き起こす主な温室効果ガスであり、温室効果ガス排出量の約3/4を占めている。廃棄物の流れに含まれるCO2の濃度は、空気中の約400ppmから、排ガス(燃焼排ガス)中の90%まで様々である。現在、吸収、吸着、極低温、膜分離などのCO2回収技術は、ほぼ純粋なCO2を生産することができるが、輸送や最終利用のために調整されるため、かなりの経済的・エネルギー的コストがかかる。CO2は、触媒作用により、環状(ポリ)炭酸塩、CO、ギ酸(FA)、メタノール、炭化水素(燃料)など、多種多様な価値ある製品に変換することができ、必要なCO2純度は95%~99%の範囲で変化する。CO2回収と変換プロセスの統合により、回収したCO2を直接利用することが可能になり、エネルギー集約的なCO2脱着・圧縮工程を省くことができる。CO2水素化としてギ酸(FA)へと変換する反応を考える、令和5年度は基礎的な実験検討をした。具体的には,DMSO(Dimethylsulfoxide)とH2Oの混合溶媒に対して,イオン液体および触媒を添加し,混合ガスをCO2,H2の順で導入した後に所定温度まで加温することで進めた.混合溶媒中のH2O濃度は5 vol%とした.イオン液体には[bmim][Ac](1-butyl-3-methylimidazolium acetate)を用い,仕込み量を 1 mmol~6 mmolに変化させた.触媒にはルテニウム系触媒であるRu3(CO)12を5 mg添加した.混合ガスは室温仕込み時の全圧を2.0~8.0 MPaとし,いずれも等物質量となるように導入し,昇温後の圧力を実験圧力として記録した.実験温度は40 ~100 °Cとし,反応時間は27~72 hとした.NMR分析した結果、FAが検出できた。現在、結果をとりまとめ、報告の準備をしている。
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