2023 Fiscal Year Research-status Report
腫瘍血管性状をコントロールする腫瘍間質由来因子の検討
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23KF0052
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中山 雅敬 岡山大学, 研究推進機構, 教授 (70740918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OO MAY WATHONE 岡山大学, 研究推進機構, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Keywords | SOD3 / 肺がん / がん関連線維芽細胞 / 腫瘍微小環境 / 血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍血管はない血管内皮細胞間の接着が脆弱で、正常血管とは特徴が異なることが知られている。これまでSOD3は腫瘍血管内皮細胞のオートクラインによってHIF-2aの発現を誘導し、その結果として血管内皮細胞接着を安定化させ、抗がん剤活性向上に寄与することが知られていた。我々は口腔扁平上皮癌患者由来の間質細胞において、SOD3発現が口腔扁平上皮癌の浸潤性によって異なることを見出した。しかしながら、腫瘍の微小環境においてSOD3の発現がどのように制御されているかは、不明であった。本研究では腫瘍の微小環境におけるSOD3発現を制御する因子を明らかにすることを目的としている。2023年度にはSOD3が腫瘍微小環境を構成する細胞に発現しうることを見出し、発現の有無が患者予後と相関する可能性を見出した。今後は、同定した主要微小環境を構成する細胞種においてSOD3の発現を制御し、動物モデルを作成することで腫瘍の悪制度や浸潤能力、腫瘍血管に与える影響を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度にはSOD3が腫瘍微小環境を構成する細胞に発現しうることを見出し、その細胞腫を同定した。また、肺がん患者の生検サンプルを免疫染色し、臨床情報と比較することで、発現の有無が患者予後と相関する可能性を見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
同定した主要微小環境を構成する細胞種においてSOD3の発現を制御し、動物モデルを作成することで腫瘍の悪制度や浸潤能力、腫瘍血管に与える影響を検討する。
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