2023 Fiscal Year Research-status Report
Simulating mangrove reforestation under future climate change
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23KF0079
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Research Institution | Japan International Research Center for Agricultural Sciences |
Principal Investigator |
諏訪 錬平 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 林業領域, 主任研究員 (40535986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MANDAL MOHAMMAD SHAMIM HASAN 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 林業領域, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2025-03-31
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Keywords | マングローブ / シミュレーション / 台風攪乱 / 熱帯林 / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、(i) 台風擾乱に対するマングローブの脆弱性マップ、および(ii)マングローブ種の台風擾乱適応形質を考慮したマングローブ植林シミュレーターを開発することを目的としている。そのために、2023年度には、地形、土地利用、土壌、塩分、海からの距離に関するデータを収集した。また、リモートセンシングに基づくマングローブ脆弱性マップを作成するためにRandom-Forestモデルを用いた解析を実施した。SEIB-DGVMモデルの校正のために、フィリピンのマングローブ植林地を現地訪問し、林分構造データを取得した。個々のマングローブ樹種の正確な位置を推定するため、高精度のGPSを用いて位置データを収集した。また、石垣島を中心にマングローブの毎木調査データを収集した。さらには、SEIB-DGVMを用いて人工林の成長を再現するために、植樹間隔等を決定するサブルーチンをSEIB-DGVMに組み込み、マレーシアの人工林データをテストケースとして結果を取りまとめ、学会にて発表を行った。リモートセンシングの手法を用いてフィリピンのマングローブのバイオマス推定を行い、論文として取りまとめて投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究で目的としている(i) 台風擾乱に対するマングローブの脆弱性マップ、および(ii)マングローブ種の台風擾乱適応形質を考慮したマングローブ植林シミュレーターの開発のために必要となる基礎データの収集を2023年度に予定通り終えることができている。また、得られたデータを用いて、樹種の分布図や人工林のシミュレーションに必要となるサブルーチンの開発を終えることができた。得られた成果の一部は学会発表や論文投稿を通じて着実に取りまとめられている。さらには、本研究費で購入した高精度なDGPSを用いて、マングローブ種の分布を高精度にマッピングする技術開発も始めており、当初の計画以上に進展している考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、これまでに収集したデータを元に、SEIB-DGVMモデルの校正を継続し、マングローブ植林シミュレーションを実施する。また、マングローブの脆弱性マップに基づき、アジア太平洋地域のマングローブの植生状態に関する将来予測を行う。また、インドネシアのマングローブを踏査し、検証調査を行う。得られた結果を元に、森林のマッピングとシミュレーションの両方において、学術雑誌における成果公表を行う。
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Causes of Carryover |
ドローンの購入を予定していたが、既存の衛星画像等を用いて解析を進めた。繰越される金額は、次年度に行う石垣島への調査旅費に充てられる予定である。
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